チュートリアル:VCL アプリケーションで TControl.StyleElements を使用する

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次のコード例では、Vcl.Controls.TControl.StyleElements プロパティの使用方法を示しています。

VCL アプリケーションの作成

Vcl.Controls.TControl.StyleElements を使用するには、VCL フォーム アプリケーションを作成する必要があります。それには、次の手順に従います。

  1. [ファイル|新規作成|VCL フォーム アプリケーション - Delphi]を選択します。
  2. VCL フォーム デザイナを開くには、[プロジェクト マネージャ].pas ユニットをダブルクリックしたあと、コード エディタの下端にある[デザイン]タブをクリックします。

コンポーネントの追加と設定の調整

アプリケーションを実行する前に、以下を行う必要があります。

  1. [ツール パレット]からフォームに TButton をドロップします。
  2. フォーム上の任意の場所をクリックし、[オブジェクト インスペクタ][イベント]タブでフォームの OnCreate イベント ハンドラを追加します。
  3. TButton をダブルクリックし、そのボタンの OnClick イベント ハンドラを追加します。見えやすくするには、[オブジェクト インスペクタ][Font]プロパティを展開し、ボタンのフォントの[Size]を大きくします。
  4. 次に、コード エディタの下端にある[コード]タブで、Delphi ユニットの usesVcl.StylesVcl.Themes を追加します。
  5. [プロジェクト|オプション...|アプリケーション|表示]を選択し、そのページにあるすべてのスタイルのチェック ボックスをオンにします。

AppearanceMenu.png

コードの記述

OnCreate イベント ハンドラに以下のコードを追加します。

procedure TForm1.FormCreate(Sender: TObject);
begin
Button1.StyleElements := []; //All StyleElements are disabled.
Button1.Font.Color := clGreen;
end;
void __fastcall TForm4::FormCreate(TObject *Sender)
{
	Button1->StyleElements = TStyleElements();//All StyleElements are disabled.
	Button1->Font->Color = clGreen;
}

Button1Click イベント ハンドラに以下のコードを追加します。

procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject);
begin
  Button1.StyleElements := [seClient, seBorder, seFont];
  Button1.Font.Color := clBlue;
end;
void __fastcall TForm4::Button1Click(TObject *Sender)
{
	Button1->StyleElements = TStyleElements(seFont + seClient + seBorder);
	Button1->Font->Color = clBlue;
}

アプリケーションの実行

プロジェクトを実行します。プロジェクトのメイン ウィンドウが表示されます。TForm1.FormCreate メソッドで以下のように設定したとおり、ボタンがデフォルトのスタイルになっていることを確認します。

Button1.StyleElements := [];

StyleElementsBeforeOK.png

ボタンをクリックしても、ボタンのフォント色は、Button1Click メソッドで指定したようなには変わりません。このメソッドでは現在のスタイル設定を上書きできないためです。

StyleElementsAfterOK.png

同じことはデフォルト スタイルの設定にも当てはまります。これらは、コンポーネントの StyleElements プロパティが seClient に設定されている場合にのみ、フォーム作成メソッドで実行時に上書きすることができます。

使用する API