コンポーネント ライブラリを理解する
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コンポーネントは、コンポーネント ライブラリのサブセットで、System.Classes.TComponent クラスから派生しています。 設計時にフォームやデータ モジュールにコンポーネントを配置して、操作することができます。 また、[オブジェクト インスペクタ]を使用すると、コードを記述しなくてもプロパティの値を設定できます。 大部分のコンポーネントは、実行時に表示されるかどうかによって、ビジュアル コンポーネントと非ビジュアル コンポーネントに分類されます。 一部のコンポーネントは[ツール パレット]に表示されます。
ビジュアル コンポーネント(Vcl.Forms.TForm、TSpeedButton など)のことをコントロールと呼びます。コントロールは Vcl.Controls.TControl から派生します。 コントロールは GUI アプリケーションで使われて、実行時にユーザーに表示されます。 TControl はプロパティ、メソッド、イベントを提供しており、コントロールのビジュアル属性(高さ、幅など)を指定します。
非ビジュアル コンポーネントはさまざまな作業に使用します。 たとえばデータベースに接続するアプリケーションを作成する場合、フォームに Data.DB.TDataSource コンポーネントを配置すると、あるコントロールと、そのコントロールが使用するデータセットとを接続できます。 この接続はユーザーの目には見えないので、TDataSource は非ビジュアル コンポーネントです。 設計時には、非ビジュアル コンポーネントはアイコンの形で表示されます。 そのため、そのプロパティやイベントは、ビジュアル コンポーネントの場合と同様に操作できます。
コンポーネントではないクラス(つまり TObject の派生クラスのうち TComponent の派生クラスではないもの)も、さまざまな作業に使用します。 これらのクラスは通常、システム オブジェクト(ファイルやクリップボードなど)へのアクセスや、一時的な作業(リストへのデータの格納など)に使用します。 これらのクラスのインスタンスは、設計時には作成できません。ただし、フォーム デザイナに追加したコンポーネントによって作成されることはあります。
すべての VCL オブジェクトに関する詳細なリファレンス資料は、プログラミング中に参照できます。 コード エディタでオブジェクトのどこかにカーソルを置いて F1 キーを押すと、ヘルプ トピックが表示されます。 選択したオブジェクトに複数のヘルプ トピックが存在する場合には、[複数のトピックが見つかりました]ダイアログ ボックスが開き、VCL のオブジェクト、プロパティ、メソッド、イベントには "RAD Studio VCL リファレンス" と表示されます。