検査と測定機能

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ソース コードの検査と測定は、会社の標準や規約の順守、実際の測定値の収集、および作業の改善に役立ちます。

適用対象は以下のとおりです。

  • 検査は Delphi プロジェクトと C++ プロジェクトの両方
    メモ: C++Builder では、64 ビット iOS での検査をサポートしていません。
  • 測定は Delphi プロジェクトのみ

他の QA(品質保証)機能と同様、ソース コードの検査と測定を操作するときには、評価の内容とその理由を理解しておくとよいでしょう。 検査と測定は、どちらもソース コードを分析するという点では似ていますが、目的は異なります。 検査と測定は別の処理として実行されます。 これら 2 つの処理の結果は性質が異なるため、ソース コードの検査と測定には、結果の解釈と整理を行うためにそれぞれ別の機能が用意されています。

警告: 検査と測定は、デザイン プロジェクトでは使用できません。

重複コードを検出するための検査方法については、ビデオ『Delphi 2010 の CDD 検査機能』(英語版、Mike Rozlog 解説)を参照してください。

検査

ソース コード検査は Delphi プロジェクトでも C++ プロジェクトでも実行できます。

検査を実行する際には、ソース コードが従うべき特定の検査項目(規則)を選択できます。 実行する検査のセットは、Delphi プロジェクトの場合には [QA 検査]ダイアログ ボックスを、C++ プロジェクトの場合には [C++ 検査の設定]ダイアログ ボックスで選択することができます。検査処理の結果にはそれらの規則の違反だけが表示されるため、それぞれの問題を検討し、ソース コードを訂正するかどうかを判断できます。 さまざまな検査項目が用意されており、その中から選択できます。 選択可能な検査項目は、デザインの問題から命名規則まで多岐にわたり、それぞれの検査項目の検出対象や違反の修正方法の説明も含まれています。 選択可能な検査項目の一覧については、Delphi プロジェクトは [QA 検査]ダイアログ ボックスを、C++ プロジェクトは[C++ 検査]ダイアログ ボックスを参照してください。

測定

ソース コード測定は Delphi プロジェクトでのみ実行できます。

測定では、オブジェクト モデルの複雑さを評価し、コードを定量化します。 測定結果の検討と許容できるかどうかの判断は、ユーザーに委ねられます。 測定結果では、設計し直す必要があるコード部分を強調表示することができます。また、測定結果を使用して、レポートを作成したり、プロジェクトにおいて各種の変更が全体に与える影響を比較できます。 測定には、測定セットと共に、測定の使い方と結果の解釈についてのヒントが用意されています。 測定では、さまざまな測定をサポートします。 詳細は、[QA 測定]ダイアログ ボックスで、使用可能な測定の説明を参照してください。

測定結果は、グラフィカルに表示することもできます。 棒グラフとキビエット グラフの 2 つのグラフに測定結果をまとめることができます。 どちらのグラフも、検査結果テーブルのコンテキスト メニューから呼び出せます。

棒グラフ

[測定]ペインで、列の棒グラフを使用します。

棒グラフには、すべてのパッケージ、クラス、あるいはオペレーションに対して選択した測定の値が表示されます。

棒の色で、測定が制限値に適合しているかどうかが、次のように表示されます。

  • 緑は、値が許容範囲内にあることを表します。
  • 赤は、値が上限を超えていることを表します。
  • 青は、値が許容値の下限より小さいことを表します。
  • 赤の細い縦線は許容値の上限を表し、青の細い縦線は許容値の下限を表します。

キビエット グラフ

[測定]ペインで、行のキビエット グラフを使用します。

キビエット グラフには、値の許容限度があらかじめ定義されているすべての測定について、現在選択されているクラスまたはパッケージの分析結果が表示されます。 測定結果は、グラフの中心から外に向かう軸に沿って配置されます。

各軸には、測定の上限値を対数の底とする対数目盛りが設定されます。 そのため、すべての上限値が中心から同じ距離になります。 この方法では、上限/下限と値が次のように表示されます。

  • 上限は赤い円で表されます。 赤い円の外にある点はすべて、上限に違反しています。
  • 下限は青い影で表され、青い領域内の点はすべて、下限に違反しています。 なお、下限が 1 または 0 のグラフの領域には青い影が表示されないことに注意してください。

マウス カーソルをグラフの上に移動させると、ツールチップが表示されます。 ツールチップには、カーソルの下の測定または測定値に関する情報が表示されます。

キビエット グラフでは、次のグラフ要素を使用します。

  • 実際の測定は、測定値を先端として描画された星形で表示されます。
  • 緑の点は、許容値を表します。
  • 青い点は、下限より小さい値を表します。
  • 赤い点は、上限より大きい値を表します。
  • グラフでは、キビエット線に垂直な時計回り方向のマークで目盛りが表示されます。
  • グラフでは、キビエット線に垂直な反時計回り方向の青いマークで下限ラベルが表示されます。

アクティブな検査セットと測定セット

[QA 検査]または[C++ 検査設定]、および、[QA 測定]の各ダイアログ ボックスには、利用できるすべての検査と測定のセットが表示されます。

プロジェクトを開くと、デフォルトの検査セットと測定セットがアクティブになります。 アクティブな検査と測定は、[QA 検査][C++ 検査設定][QA 測定]のダイアログ ボックスで、チェック マークを付けることで示します。[QA 検査][C++ 検査の設定][QA 測定]のダイアログ ボックスを開き、[開始]をクリックすると、すべてのアクティブな検査または測定が実行されます。

毎回デフォルトの検査セットや測定セットのすべてを実行したくない場合は、アクティブな検査および測定のカスタマイズ セットを作成して、ファイルに保存できます。 保存したセットをファイルから任意に読み込んで実行できます。 検査セットの保存 [検査セットの保存]、および、検査セットの読み込み [検査セットの読み込み] のツールバー ボタンを、 [QA 検査][C++ 検査の設定]、および[QA 測定]の各ダイアログ ボックスで使用します。

Delphi プロジェクトでは、検査や測定のデフォルトのアクティブ セットを、デフォルト検査セットに戻す [デフォルト検査セットに戻す]ツールバー ボタンを使用して、復元することができます。

関連項目