C++ フリー コンパイラ

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はじめに

Embarcadero C++ コンパイラは無料の、32 ビット Windows 専用の Clang ベースのコンパイラです。ダウンロードには、コマンドライン アプリケーションおよび GUI Windows アプリケーションの両方のビルドに必要な、Dinkumware STL、ヘッダー、インポート ライブラリのほか、数多くのツールが含まれています。

C++ コンパイラには、テキスト エディタは含まれていません。お気に入りのテキスト エディタを使用してコードを記述し、ファイルを filename.cpp として保存したら、コマンド プロンプトからコマンドライン ツールを使用して、ソース コードをコンパイルし実行可能ファイルを作成してください。例: bcc32c filename.cpp。最初の引数は、コンパイラ ツールの名前で、第2引数に C++ ソース ファイルを指定します。

設定

C++ フリー コンパイラを設定するには、以下の手順に従います:

zip ファイルの解凍

ダウンロードしたファイルを任意の場所に unzip します。たとえば、c:\BCC101\ などに unzip しましょう。

システム パスの設定

コンパイラを使用するには、コンパイラ フォルダへのパスがシステム パスに含まれていなければなりません。これを行うには、次の手順に従います:

Windows 7

  1. Windows エクスプローラ ウィンドウを開き、サイドバーのコンピュータ オプションを右クリックし、[プロパティ]を選択します。
  2. 左側のペインの[システムの詳細設定]をクリックします。
  3. [詳細設定]タブをクリックします。
  4. [環境変数...]をクリックします。
  5. システム環境変数のリストで Path を選択状態し、[編集...]をクリックします。
  6. \bin フォルダである ;c:\BCC101\BIN;(もしくは自分の解凍したフォルダ)を[変数値]テキスト フィールドに追加します。
    メモ: 値の中にすでにあるテキストは、いずれも消さないように気を付けてください。
  7. 終了させるには、[システム変数の編集]ウィンドウ、[環境変数]ウィンドウ、[システムのプロパティ]ウィンドウのそれぞれで[OK]をクリックします。

Windows 10

  1. Windows エクスプローラ ウィンドウを開き、サイドバーの[PC] オプションを右クリックし、[プロパティ]を選択します。
  2. 左側のペインの[システムの詳細設定]をクリックします。
  3. [詳細設定]タブをクリックします。
  4. [環境変数...]をクリックします。
  5. システム環境変数のリストで Path を選択状態し、[編集...]をクリックします。
  6. [新規...]をクリックし、\bin フォルダへのパスを入力します:;c:\BCC101\BIN;(もしくは自分の解凍したフォルダ)を、リストの他の項目の下に現れたテキスト フィールドに追加します。
  7. 終了させるには、[環境変数の編集]ウィンドウ、[環境変数]ウィンドウ、[システムのプロパティ]ウィンドウのそれぞれで[OK]をクリックします。

含まれるツール

コンパイラには、RTL ダイナミック ライブラリのほかに、一連のコマンドライン ツールが含まれています。利用可能なツールはすべて \bin フォルダに格納されており、コマンド プロンプトから実行する必要があります。

BCC32C

これがコンパイラ自身です。すべてのオプションを確認するには、-h と入力します。

このコンパイラは、ダウンロードに含まれている構成ファイル(bcc32c.cfg)を使用しており、システム上で動作するようデフォルト値が設定されています。

CPP32C

これは、C++ プリプロセッサです。これにより、C または C++ ファイルに対して、コンパイルの前に実行される初期オペレーションを確認することができます。具体的には、#includes の展開や、#defines の処理などがあげられます。

GREP

一致する文字列を検索するテキスト ファイル(ソース コードなど)のツール。

ILINK32

リンカであり、コンパイラが出力したオブジェクト ファイルを、実行可能ファイルと合わせます。通常、コンパイラによって起動されます。

IMPLIB

これは、DLL またはモジュール定義ファイルを入力として取り、インポート ライブラリ(.lib)を作成します。詳細については、「DLL のリンク(C++)」を参照してください。

MAKE

ファイルの依存関係を基にコマンドを実行するのに使用されるツール。通常、ソース ファイルの多いプロジェクトのコンパイルを支援するために使用されます。

TDUMP

.exe.lib.obj ファイルの構造について、デバッグ情報やエクスポート結果など、膨大な情報を表示します。

TLIB

複数のオブジェクト ファイル(.obj)から作成されたライブラリ(.lib ファイル)を管理します。複数の .obj ファイルからライブラリを作成したり、.obj ファイルを追加、削除、置換することができます。

TOUCH

1つまたは複数のファイルの最終更新日時を、現在時または指定された時間に設定します。

関連項目