TDatabase を使用してデータベースに接続する

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TDatabase は,データベース(特にユーザーのログインとパスワードが必要なリモートデータベース)への持続的な接続を設定します。TDatabase は,リモート SQL データベースサーバーに接続する際に BDE を使用したデータベーストランザクション処理を制御できるので特に重要です。TDatabase は,BDE ベースのデータベースアプリケーションで次のような処理が必要な場合に使用します。

  • 持続的なデータベース接続
  • データベースサーバーログインのカスタマイズ
  • トランザクションの制御
  • アプリケーションに固有の BDE エリアス

TDatabase を使ってデータベースに接続する

  1. [ファイル > 新規作成 > その他]を選択します。[新規作成]ダイアログボックスが表示されます。
  2. 新規作成]ダイアログボックスで,[Delphi プロジェクト]を選択し,[VCL フォームアプリケーション]をダブルクリックします。Windows デザイナが表示されます。
  3. データベースコンポーネントとセッションを関連付けます。
  4. データベースを指定します。
  5. TDatabase を使って接続を開きます。

データベースコンポーネントとセッションを関連付ける

  1. ツールパレットの[BDE]カテゴリから,TDatabase コンポーネントをフォームにドラッグします。
  2. TSession コンポーネントをフォームにドラッグします。
  3. オブジェクトインスペクタで,TSession コンポーネントの SessionName プロパティを設定します。SessionName は「Default」に設定されます。これは,このコンポーネントがグローバルなセッション変数が参照するデフォルトのセッションコンポーネントに関連付けられることを意味します。
  4. 複数のセッションを使用する場合は,1 つのセッションにつき 1 つの TSession コンポーネントを追加します。
  5. TDatabase コンポーネントの SessionName プロパティを TSession コンポーネントの SessionName プロパティに設定して,データセットとセッションコンポーネントを関連付けます。
  6. 実行時には,Session プロパティを読み出して,データベースが関連付けられているセッションコンポーネントにアクセスします。SessionName が空白または「Default」の場合,Session プロパティは,グローバルなセッション変数によって,同じ TSession インスタンスを参照します。

Session を使用すると,アプリケーションはセッションの実際の名前を知らずにデータベースコンポーネントの親セッションコンポーネントのプロパティ,メソッド,イベントにアクセスできます。暗黙のデータベースコンポーネントを使用している場合,データセットの SessionName プロパティで指定されたセッションが,そのデータベースコンポーネントのセッションになります。

データベースを指定する

  1. データセットコンポーネントのドロップダウンリストで,データベースコンポーネントのエリアス名または既存の BDE エリアスの名前を指定します。

    メモ: これにより,DriverName にすでに割り当てられている値はすべてクリアされます。DatabaseName プロパティを使ってデータベースコンポーネントのローカル BDE エリアスを作成するときに,エリアスのかわりにドライバ名を指定することもできます。ドライバ名を指定すると,AliasName にすでに割り当てられている値はすべてクリアされます。データベース接続に独自の名前を付けるには,DatabaseName を設定します。設計時に BDE エリアスを指定するには,BDE ドライバを割り当てます。

  2. ローカル BDE エリアスを作成します。
  3. データベースコンポーネントをダブルクリックします。データベースエディタが表示されます。
  4. データベースエディタの[名前]編集ボックスに,DatabaseName プロパティによって指定されている名前と同じ名前を入力します。
  5. エリアス名]コンボボックスに既存の BDE エリアス名を入力するか,またはドロップダウンリストから既存のエリアスを選択します。
  6. 設計時に接続パラメータを作成または編集するには,次のいずれかを実行します。
    • データベースエクスプローラまたは BDE Administrator を使用する
    • オブジェクトインスペクタParams プロパティをダブルクリックして値リストエディタを起動する
    • データモジュールまたはフォームでデータベースコンポーネントをダブルクリックしてデータベースエディタを起動する

メモ: これらの方法はすべて,データベースコンポーネントの Params プロパティを編集します。データベースプロパティエディタを初めて起動したとき,BDE エリアスのパラメータは表示されません。現在の設定を表示するには,[デフォルト]をクリックします。[パラメータの変更]メモボックスに現在のパラメータが表示されます。既存のエントリを編集したり,新しいエントリを追加できます。既存のパラメータをクリアするには,[クリア]をクリックします。[OK]をクリックすると変更が有効になります。

TDatabase を使って接続を開く

  1. TDatabase コンポーネントの Params プロパティでアプリケーションの ODBC ドライバを設定します。
  2. TDatabase を使ってデータベースに接続するには,Connected プロパティを True に設定するか,または Open メソッドを呼び出します。

メモ: Bde.DBTables.TDatabase. Rollback を呼び出しても,データベースに関連付けられているデータセットに対して Data.DB.TDataSet.Cancel を呼び出すことにはなりません。

関連項目