コマンド オブジェクトの利用

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ADO コンポーネントでの作業:インデックス への移動

ADO 環境では,コマンドは,プロバイダ固有のアクション要求をテキストで表現したものです。一般に,これらはデータ定義言語(DDL)およびデータ操作言語(DML)SQL 文です。コマンドで使用される言語は,プロバイダ固有ですが,通常は SQL 言語の SQL-92 標準に準拠しています。

TADOQuery を使用するといつでもコマンドを実行できますが,特に結果セットを返さないコマンドの場合は,データセットコンポーネントを使用することに伴うオーバーヘッドを避けたいことがあります。このような場合は,ADOdb.TADOCommand コンポーネントを使用することができます。これは,一度に 1 つのコマンドを実行する目的で使用する軽量オブジェクトです。TADOCommand は基本的に,データ定義言語(DDL)SQL 文のような,結果セットを返さないコマンドの実行用に意図されています。ただし,これの Execute メソッドのオーバーロードバージョンを介してなら,ADO データセットコンポーネントの RecordSet プロパティに代入した形で結果セットを返すことができます。

データセットの標準メソッドを使ってデータの取得,レコードの操作,データの編集などの処理を実行することができない点を除けば,全体として TADOCommand の操作は TADODataSet の操作とよく似ています。TADOCommand オブジェクトをデータストアに接続する方法は,ADO データセットの場合と同じです。詳細は,ADO データセットをデータストアに接続する を参照してください。

以下のトピックでは,TADOCommand を使ってコマンドを指定し実行する方法について詳細に説明します。

関連項目