dbGo の概要

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dbGo は,OLE DB システムのインターフェースを使用して,さまざまなデータソースのデータにプログラムからアクセスしたり,それらを編集および更新するための強力で論理的なオブジェクトモデルを開発者に提供します。dbGo は,リレーショナルデータベースのテーブルに問い合わせたり,アプリケーションで結果を取得して表示したり,ユーザーがデータを変更して保存できるようにするためによく使用されます。

ADO ベースのアプリケーションの ADO 層は,最新バージョンの Microsoft ADO,データストアアクセス用の OLE DB プロバイダまたは ODBC ドライバ,使用される特定のデータベースシステムのクライアントソフトウェア(SQL データベースの場合),アプリケーションからアクセス可能なデータベースバックエンドシステム(SQL データベースシステム用),およびデータベースで構成されます。ADO ベースのアプリケーションが完全に機能するには,そのアプリケーションからこれらのすべてにアクセスできる必要があります。

ツールパレットの[dbGo]カテゴリには dbGo コンポーネントがあります。これらのコンポーネントを使用して,ADO データストアへ接続したり,コマンドを実行したり,ADO フレームワークを使用するデータベースにあるテーブルからデータを取得することができます。dbGo コンポーネントを利用するには,最新バージョンの ADO がホストコンピュータにインストールされている必要があります。加えて,対象のデータベースシステム用のクライアントソフトウェア(Microsoft SQL Server など)と,そのデータベースシステム専用の OLE DB ドライバまたは ODBC ドライバがインストールされている必要があります。

ほとんどの dbGo コンポーネントには,ほかのデータアクセスメカニズムで使用されるコンポーネントと同等の機能を持つ,データベース接続コンポーネントである TADOConnection や各種データセットがあります。さらに dbGo には,データセットを使わず,ADOデータストア上で SQL コマンドを実行することができる単純なコンポーネント TADOCommand も用意されています。

主な dbGo コンポーネントは次のとおりです。



コンポーネント 機能

TADOConnection

ADO データストアとの接続を確立するためのデータベース接続コンポーネントです。

複数の ADO データセットコンポーネントおよびコマンドコンポーネントがこの接続を共有して,コマンドの実行,データの取得,およびメタデータの操作を実行できます。

TRDSConnection

ADO ベースのアプリケーションサーバーを使って構築された多層データベースアプリケーションのデータをマーシャルするデータベース接続コンポーネントです。

TADODataSet

データの取得と操作に使用される主要なデータセットです。

TADODataSet は,1 つ以上のテーブルからデータを取得したり,データストアに直接接続したり,TADOConnection コンポーネントを使用することができます。

TADOTable

1 つのデータベーステーブルから生成されたレコードセットを取得および操作するテーブル形式のデータセットです。

TADOTable は,データストアに直接接続したり,TADOConnection コンポーネントを使用することができます。

TADOQuery

有効な SQL 文から生成されたレコードセットを取得および操作する問い合わせタイプのデータセットです。

TADOQuery は,データ定義言語(DDL)の SQL 文を実行することもできます。データストアに直接接続したり,TADOConnection コンポーネントを使用することができます。

TADOStoredProc

ストアドプロシージャを実行するストアドプロシージャ形式のデータセットです。

TADOStoredProc はストアドプロシージャを実行しますが,プロシージャはデータを取得してもしなくてもかまいません。データストアに直接接続したり,TADOConnection コンポーネントを使用することができます。

TADOCommand

コマンド(結果セットを返さない SQL 文)を実行するための単純なコンポーネントです。

TADOCommand は,これをサポートするデータセットコンポーネントとともに使用することも,テーブルからデータセットを取得することもできます。また,データストアに直接接続することも,TADOConnection コンポーネントを使用することもできます。



関連項目