永続フィールドの作成

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項目エディタで作成された静的項目コンポーネントは,基になっているデータに対してプログラムによる効率的で読み出しやすい,型保証されたアクセスを提供します。静的項目コンポーネントを使用すると,アプリケーションを実行するたびに,基礎になるデータベースの物理構造が変更されている場合でも,同じ列と同じ順番を使って表示することが保証されます。特定の項目に依存するデータベース対応のコンポーネントとプログラムコードは,期待どおりに動作します。静的項目コンポーネントの基礎となる列が削除されたり変更されると,存在しない列や一致しない列に対してアプリケーションが実行されることはなく,Delphi によって例外が生成されます。

データセットに持続的項目を作成する手順は次のとおりです。

  1. データモジュールにデータセットを配置します。
  2. データセットを基になっているデータに結合します。一般にこれには,データセットを接続コンポーネントかプロバイダと関連付けて,データを記述するプロパティを指定することが含まれています。たとえば TADODataSet を使用している場合,Connection プロパティに適切に設定された TADOConnection コンポーネントを設定したり,CommandText プロパティに有効な問い合わせを設定できます。
  3. データモジュール内のデータセットコンポーネントをダブルクリックして,項目エディタを呼び出します。項目エディタには,タイトルバー,ナビゲータボタン,リストボックスがあります。項目エディタのタイトルバーには,データセットの入っているデータモジュールやフォームの名前と,データセット自体の名前が表示されます。たとえば CustomerData データモジュールの Customers というデータセットを開くと,タイトルバーには「CustomerDataCustomers」などと表示されます。タイトルバーの下にはナビゲータボタンがあります。このボタンでは,設計時にアクティブなデータセットでレコードを 1 つずつスクロールしたり,先頭レコードや最終レコードに移動できます。データセットがアクティブでない場合や空の場合は,ナビゲータボタンは淡色表示になります。データセットが単方向の場合は,最終レコードと前のレコードに移動するボタンも淡色表示になります。リストボックスには,データセットの静的項目コンポーネント名が表示されます。新規データセットで最初に項目エディタを呼び出したときにリストが空のままなのは,そのデータセットの項目コンポーネントが持続的ではなく動的だからです。すでに静的項目コンポーネントを持っているデータセットで項目エディタを呼び出すと,リストボックスには項目コンポーネント名が表示されます。
  4. 項目エディタで右クリックし,[項目の追加]を選択します。
  5. 持続的にする項目を,[項目の追加]ダイアログボックスで選択します。デフォルトでは,ダイアログボックスが表示されたときにすべての項目が選択されています。選択した項目は,持続的項目になります。

[項目の追加]ダイアログボックスが閉じ,選択した項目が項目エディタのリストボックスに表示されます。項目エディタのリストボックスに表示されている項目は,持続型です。データセットがアクティブであれば,リストボックスの上にある[次]と(データセットが単方向でない場合)[最後]のナビゲータボタンが使用可能になることにも注意してください。

その後はデータセットを開くたびに,基になるデータベースの各列に対して動的な項目コンポーネントは作成されません。かわりに,指定した項目に対する持続的コンポーネントが作成されるだけです。

データセットを開くたびに,計算項目でない持続的項目がそれぞれ存在するかどうか,あるいはデータベース内のデータを使ってそうした項目を作成できるかどうかが確認されます。この条件が満たされない場合は,項目が無効であることを警告する例外が生成され,データセットは開かれません。

関連項目