設定移行ツール

提供: RAD Studio
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設定移行ツールは、RAD Studio および Appmethod の構成設定をインポートおよびエクスポートするアプリケーションです。

このツールを使用して、バージョンの異なる RAD Studio 間で設定をインポートおよびエクスポートしたり、さらには別のマシンにインストールされた RAD Studio に構成設定を移行することができます。RAD Studio と Appmethod の間で設定を移行することも可能です。

設定移行ツール は、Delphi 7 および、RAD Studio、Delphi、<CBuilder> の移行の新しいバージョンすべてをサポートします。Delphi 7 より前にリリースされた RAD Studio バージョンは公式にはサポートされません。構成設定は、RAD Studio の 1 つのバージョンからそれと同じかそれより新しいバージョンに移行できますが、RAD Studio の古いバージョンに移行することはできません。下位互換性はありません。

設定移行ツールの使用

migrationtool.exe ツールは、以下の場所にあります。

  • パス: C:\Program Files (x86)\Embarcadero\Studio\23.0\bin
  • Windows の[スタート]メニュー: [スタート|すべてのプログラム|Embarcadero RAD Studio Athens|移行ツール]

migrationtool.exe を実行すると、ウィザードが表示され、それに沿ってエクスポートやインポートを行うことができます。


MigrationTool-Settings6.png


ウィザードの最初のページでは、以下の 4 つのオプションが提示されます:

構成設定をエクスポートするときには、移行ツールはシステムから構成を読み取り、拡張子が .idesettings の XML ファイルを生成します。
同じマシンにインストールされた別のバージョンの RAD Studio に構成設定を直接移行するときには、古いバージョンの RAD Studio から設定がエクスポートされ、新しいバージョンの RAD Studio にインポートされます。
メモ: このオプションは、利用できるバックアップがある場合にのみ有効になり、バックアップは移行ツールで、インポート移行復元が設定された際に、自動的に作成されます。
構成設定をインポートするときには、移行ツールは拡張子が .idesettings の XML ファイルを読み取り、指定したバージョンの RAD Studio に XML に含まれている設定を適用します。
メモ: インポートを行うと現在の設定が上書きされるので注意してください。 設定を失わないようにするため、RAD Studio は、設定が上書きされる前にバックアップを自動的に作成します。
  • 追加構成ファイルを含む: このオプションをオンにすると、インポートしたい追加構成ファイルを選択することができます。
  • GetIt パッケージを含む: このオプションをオンにすると、インポートしたいインストール済み GetIt パッケージを選択することができます。

設定移行ツールのプリセット設定

設定移行ツール は、RAD Studio 10.4.2 にて大きく更新されました。 移行のタイプ(バージョンからバージョン、バージョンからファイルなど)を選択すると、ツールは設定の拡張リストを提示し、3 つのプリセット構成を提供します。

  • アップデートの移行の構成では、同じプロジェクト バージョンのアップデートをインストールする際に(例:10.4.1 から 10.4.2 へなど)、通常含めると思われる設定が選択されています。この場合、アンインストールする前に設定のコピーを作成し、アップデートをインストールした後、それらの設定を再び適用する必要があります。
  • バージョンの移行の構成では、あるバージョンから別のバージョンへ移行する際に(例:10.3.x から 10.4.x へなど)、通常含めると思われる設定が選択されています。
  • コンピュータの移行の構成では、IDE の構成を、同じバージョンがインストールされている、あるコンピュータ(または VM)から別のコンピュータへ移したい場合に、通常含めると思われる設定が選択されています。


MigrationTool-Settings3.png


設定移行ツールの追加構成ファイル

RAD Studio 10.4.2 より、移行ツールは、さまざまな領域の追加構成ファイルを移行できるようになりました。 最初のページのチェックボックス[追加構成ファイルを含む]を選択している場合、各項目を選ぶことで、FireDAC、デスクトップ、プラットフォーム、フォーマッタの各構成ファイルを含めることができます:


MigrationTool-Settings4.png


設定移行ツールのインストール済み GetIt パッケージ

移行ツールでは、インストール済み GetIt パッケージを移行することができます。最初のページで [GetIt パッケージを含む]を選択した場合、インストール済み GetIt パッケージからどのパッケージを移行するのか選択できます:


500px

インポートおよびエクスポート可能な設定

移行ツールを使用して、レジストリ キーに含まれる RAD Studio の設定をインポートおよびエクスポートすることができます。

移行ツールは、HKEY_CURRENT_USER\Software\Embarcadero\BDS\23.0\ に存在するキーをインポートおよびエクスポートします。

メモ: 代替レジストリ キーから設定をインポートまたはエクスポートすることができます。

代替レジストリ キーを指定した設定移行の実行

コマンド ラインを使用すると、さまざまなオプションを指定して IDE を起動することができます。オプションの 1 つに、代替レジストリ キーを指定するものがあります。代替の基本レジストリ キーを使用すると、IDE を異なる構成で 2 つ実行できます。

代替レジストリ キーで IDE を起動するには、以下のコマンドを使用します。

bds.exe –r regkey_name

この regkey_name は、代替レジストリ キーに付ける名前です。

RAD Studio を上記のコマンドで開始すると、新しいレジストリ キーが作成されます: HKEY_CURRENT_USER\Software\Embarcadero\<regkey_name>\<version>

設定移行ツールでは、この代替レジストリ キーから設定をインポートおよびエクスポートすることができます。代替レジストリ キーに対するインポートやエクスポートを行うために設定移行ツールを開くには、次のように -r パラメータを指定します。

migrationtool –r regkey_name

この regkey_name は、インポートまたはエクスポートを行う代替レジストリ キーの名前です。

メモ: regkey_name パラメータで移行ツールを実行すると、レジストリ内の特定のキーにのみアクセスすることを意味します。

別のコンピュータでの設定移行ツールの使用

設定移行ツールは RAD Studio のさまざまなバージョンで使用できるため、このツールを別のコンピュータにコピーして、RAD Studio の古いバージョンで使用することができます。サポート対象のバージョンは Delphi 7 以降です。

設定移行ツールは、Windows XP 以降で実行できます。

古いバージョンの RAD Studio で使用できるように移行ツールを別のコンピュータに移すには:

  1. C:\Program Files (x86)\Embarcadero\Studio\23.0\bin に移動します。
  2. 以下のファイルをコピーします。
    migrationtool.exe: ツールの実行可能ファイル
    SettingData.xml: データのエクスポートに使用するテンプレート
    migrationtool.de: ツールのテキストのドイツ語翻訳
    migrationtool.fr: ツールのテキストのフランス語翻訳
    migrationtool.ja: ツールのテキストの日本語翻訳
  3. 別のコンピュータで移行ツールを動作させるには、上記のファイルを同じフォルダにまとめて置く必要があります。
メモ: 移行ツールでは下位互換性を提供していません。元のバージョンと同じバージョンまたはそれより新しいバージョンの製品にしか移行できません。

設定移行ツール関連のトピック

関連項目