配置マネージャ

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[プロジェクト|配置]

配置マネージャを使用すると、サポートされているどのターゲット プラットフォームにもマルチデバイス アプリケーションを配置することができます。

WindowsOS XiOS の場合、配置マネージャプラットフォーム アシスタントと動作するため、配置されようとしているアプリケーションは、プラットフォーム アシスタント サーバー接続プロファイルを使用する必要があります。 Android の場合、アプリケーションをローカルで配置するには、Android SDK を RAD Studio に追加するだけで構いません。

配置マネージャを使用して、配置対象のファイルの有効化、表示、追加、削除、編集を行うことができます。また、配置マネージャでは、その他に必要な "機能ファイル"(そのターゲット プラットフォーム用のデータベース ドライバなど)を配置対象に追加することもできます。

ヒント: リモート システムに配置するすべてのプロジェクトで配置マネージャが必要なわけではありません。作成したほとんどのプロジェクトでは、配置マネージャを使わずにプロジェクトをリモート マシンに配置しても、何も問題は起きません。ただし、プロジェクトによって状況は異なリます。配置マネージャを使用すると、特殊なケースも制御することができます。

配置マネージャでは次の作業が可能です。

  • ターゲット マシンに配置するファイルを有効化/無効化する(Chekbox.png をオンまたはオフ)。
  • そのまま配置可能なファイルの自動生成リストから機能ファイルを追加する(DMgrAddFeatFiles.png をクリック)。
    重要: マルチデバイス データベース アプリケーションの場合には、配置マネージャを使って具体的なターゲット マシンに必要なデータベース ドライバを有効にする必要があります。データベース ドライバの有効化は、[機能ファイル]ダイアログ ボックスを使って行います。実際にアプリケーションを実行、デバッグ、配置すると、IDE によって、配置リストで現在有効になっているファイルが配置したアプリケーションにコピーされます。
  • すべてのアプリケーションについて、配置リストにその他のファイルを追加する(DMgrAddFiles.png をクリック)。
  • 配置対象のファイルのプロパティを編集する([プラットフォーム][リモート パス][リモート名])。
  • 配置リストからファイルを削除する(DMgrDeleteFiles.png をクリック)。
  • 配置時に上書きしたくないファイルを選択する([上書き])。

[プロジェクト マネージャ]を使用して、プロジェクトに(またはプロジェクトから)ファイルを追加または削除する場合、RAD Studio はこのファイルを配置マネージャに(または配置マネージャから)自動的に追加または削除します。

配置マネージャのウィンドウ

配置マネージャには、コマンド ボタン、ビルド構成、およびターゲット プラットフォームのコンボ ボックスを含むツールバーと、8 つのフィールド(列。どの列でもソート可能)を持つファイル リストがあります。

32 ビット Windows Win32DeploymentManager.png
64 ビット Windows Win64DeploymentManager.png
OS X DMgrWindow.png
Android AndroidDeploymentManager.png
iOS IOSDeploymentManager.png

配置マネージャのツールバー

ボタンおよびアイコン 説明

有効化チェック ボックス

Chekbox.png

ファイルを有効化して配置対象に含めます。

有効化チェック ボックスをクリックして有効/無効を切り替えます。または、[すべての項目をオンにする]CheckAllItems.png)、[すべての項目をオフにする]UncheckAllItems.png)、[選択した項目をオンにする]CheckSelectedItems.png)、[選択した項目をオフにする]UncheckSelectedItems.png)のコマンド ボタンを使用して、一度に複数のチェック ボックスの有効/無効を切り替えることもできます。

[調停]コマンド ボタン

DMgrReconcile.png

すべての情報をプロジェクトから再読み込みします。このコマンドは更新コマンドとよく似ています。

[ファイルの追加]コマンド ボタン

DMgrAddFiles.png

プロジェクトに含まれていないファイルを配置リストに追加することができます。よく見かける例は、アプリケーションで使用するデータ ファイルや構成ファイルを追加するというものです。詳細は、ヘルプ トピック「[ファイルの追加]」を参照。

[選択したファイルの削除]コマンド ボタン

DMgrDeleteFiles.png

[ファイルの追加]コマンド ボタンで追加したファイルを削除することができます。ただし、IDE によって自動的に追加されたファイルを削除することはできません。IDE によって追加されたファイルを選択すると、[ファイルの削除]ボタンは無効(淡色表示)になります。詳細は、ヘルプ トピック「[ファイルの削除]」を参照。

[機能ファイルの追加]コマンド ボタン

DMgrAddFeatFiles.png

ファイルの一覧を含むダイアログ ボックスが表示され、そこから選択してプロジェクトに追加することができます。このコマンドを使用するのは、主にデータベース関連のアプリケーションの場合です。詳細は、ヘルプ トピック「[機能ファイルの追加]」を参照。

[配置]コマンド ボタン

DMgrDeploy.png

ファイルをリモート マシンに配置します。このコマンドを使用すると、現在選択されている構成を使ってファイルが配置されます。このコマンドを実行しなければファイルの配置が行われないわけではありません。リスト内のファイルは、IDE でプロジェクトを実行したときにも自動的に配置されます。

[リモート マシンに接続]コマンド ボタン

DMgrConnect.png

これは 2 つの状態を持つ(固定の)ボタンです。この[リモート マシンに接続]ボタンは、マシンどうしが接続されている間は押された状態のままになります。接続が失敗または成功すると、ボタンは押された状態のままになります。接続操作が成功に終わると、[リモートの状態]フィールドが更新されます。失敗した場合は、エラー メッセージが表示されます。[リモート マシンに接続]ボタンは、[すべての構成]を選択すると無効になります。一度に接続できるマシンは 1 台だけだからです。

[デフォルトに戻す]コマンド ボタン

DMgrRevert.png

現在のプロジェクトに対して配置マネージャで行った変更をすべて元に戻します。プロジェクトは、配置マネージャで最初にプロジェクトを開いたときの状態に戻ります。

[追加したファイルを保持する]のオプションを使用すると、プロジェクトに手動で追加したファイルを残すことができます。このオプションはデフォルトで選択されています。

[すべての項目をオンにする]コマンド ボタン

CheckAllItems.png

すべてのファイルを有効にして配置対象に含めます。

[すべての項目をオフにする]コマンド ボタン

UncheckAllItems.png

すべてのファイルを配置対象から無効にします。

[選択した項目をオンにする]コマンド ボタン

CheckSelectedItems.png

選択したファイルを有効にして配置対象に含めます。

[選択した項目をオフにする]コマンド ボタン

UncheckSelectedItems.png

選択したファイルを配置対象から無効にします。

[選択した項目のリモート パスを変更]コマンド ボタン

ChangeRemotePathForSelectedItems.png

選択した項目のリモート パスを設定できるダイアログ ボックスを開きます。

[選択した項目の [上書き] 値を変更]コマンド ボタン

ChangeOverwriteValueforSelectedItems.png

ターゲット デバイスで上書きしてしまうのを避けるため、配置したくないファイルを選択することができます。

構成選択コンボ ボックス

Selection.png

配置対象のビルド構成とターゲット プラットフォームを選択します。構成を変更すると、ファイル リストのどのフィールドも変化する可能性があります。このコンボ ボックスは、[プロジェクト オプション]ダイアログ ボックスの[ターゲット]オプション[ターゲット]フィールドと同じです。

配置マネージャのフィールド

配置マネージャには、以下に示す 8 つの列(フィールド)があります。このうち編集が可能なのは、[プラットフォーム][リモート パス][リモート名][上書き]の 4 つだけです。

フィールド 編集可能 説明

[ローカル パス]

×

ローカル マシン上の対応するファイルのパス。このパスは、プロジェクトに対する相対パスであり、$(BDS) などのマクロを含むことができます。

[ローカル名]

×

ローカル ファイルの名前。

[種類]

×

ファイルの種類。この種類は、同じ配置規則を持つファイルをグループ分けするために使われます。たとえば、ファイルが特定のプラットフォームでだけ使用可能であることを示す規則などが考えられます。

[プラットフォーム]

各ファイルは指定されたプラットフォーム(複数可)に配置されます。

ファイルを一度に 1 つのプラットフォームだけに配置することが可能です。たとえば、

.exe ファイルなどの他のファイルは 32 ビット Windows や 64 ビット Windows の場合にだけ配置することが考えられます。

すべてのプラットフォームや任意の組み合わせのプラットフォームにファイルを配置することも可能です。ファイルを配置する先のプラットフォームは編集することができます。間違ったプラットフォームを選択すると、プロジェクトがまったく動作しない可能性があります。

[リモート パス]

ファイルの配置先。このフィールドは、相対パス名を示す "./"(ドット スラッシュ)で初期化されます。配置対象ファイルのリモート パスが完全修飾パスでない場合、パスは次のいずれかを基準とする相対パスになります。

  • プラットフォーム アシスタント サーバーのスクラッチ ディレクトリ。デフォルトでは C:\Users\<user>\Documents\Embarcadero\Studio\Profiles の中にあります(ターゲット プラットフォームが 32 ビット Windows および 64 ビット Windows の場合)。
  • アプリケーション バンドル(ターゲット プラットフォームが OS X および iOS の場合)またはパッケージ(ターゲット プラットフォームが Android の場合)。

iOS または Android 向けのカスタム ファイルを配置するときは、ファイルの配置場所に特に注意する必要があります。これらのプラットフォーム向けのアプリケーションでは、アプリケーション バンドル内やパッケージ内の特定のフォルダにあるファイルにのみアクセスできます。詳細は、以下を参照してください。

[リモート名]

リモート ファイル名。

[リモートの状態]

×

[リモート マシンに接続]ボタンが押された状態のとき、[リモートの状態]の列には、リモート ファイルをローカル ファイルと比較したファイルの状態が表示されます。[リモートの状態]は次のいずれかです。

  • [未接続][リモート マシンに接続]ボタンが押し下げられた状態でないため、リモート データが見つかりません。
  • [不明]: ローカル ファイルの情報を取得しようとしてエラーが発生しました。
  • [新しい]: リモート ファイルの方がローカル ファイルよりも新しいものです。
  • [古い]: リモート ファイルの方がローカル ファイルよりも古いものです。
  • [同じ]: ローカル ファイルとリモート ファイルのタイム スタンプが同じです。
  • [未検出]: リモート ファイルが見つかりません。

[上書き]

[上書き]オプションはデフォルトで[常に行う]に設定されています。これは、ローカル ファイルがリモート ファイルよりも新しければ、ターゲット デバイスでファイルが上書きされることを意味します。

一部のファイルが配置および上書きされないようにしたい場合があります。そのときには、この[上書き]の値を[常に行わない]に変更します。

[上書き]の状態は次のいずれかです。

  • [常に行う]: ローカル ファイルがリモート ファイルよりも新しければローカル ファイルを配置して、リモート ファイルを上書きします。
  • [常に行わない]: 配置しないようにしたいファイルについてはこのオプションを選択します。

配置マネージャの構成とプロジェクトの配置方法の詳細は、次のトピックを参照してください。

配置マネージャ関連トピック

関連項目