ターゲット プラットフォームをアクティブにして構成する
マルチデバイス アプリケーションのアプリケーション コードの記述を開始する前に、プロジェクト ウィンドウで、アプリケーションを作成および設定する必要があります。マルチデバイス アプリケーションの作成において、事前に必要なステップはこの時点ですでに行われている必要があります。
概要
[プロジェクト マネージャ]でマルチデバイス アプリケーションを構成する前に、以下を行う必要があります。
- アプリケーションが macOS または iOS をターゲットとしている場合、Mac 上でプラットフォーム アシスタント サーバーをインストールおよび実行し、プラットフォーム アシスタント サーバーのインスタンスへの接続方法を記述した接続プロファイルを作成します。
その後、以下の手順でマルチデバイス アプリケーションを構成します(この手順についてはトピック内でさらに詳細に説明します)。
- マルチデバイスで使用する可能性があるプロジェクトを作成する
- 使用したいターゲット プラットフォームを追加する([プロジェクト マネージャ]を使用)
- そのプロジェクトに対してターゲット プラットフォームをアクティブにする
- ターゲット プラットフォームを構成する
目次
マルチデバイス アプリケーションを作成する
次のいずれかの種類のプロジェクトを作成します。これらはマルチデバイスにすることができるか、本質的にマルチデバイスであるものです。
- コンソール アプリケーション - サポートされている任意のプラットフォーム向け
- [ファイル|新規作成|その他...|C++Builder プロジェクト|コンソール アプリケーション]
- [ファイル|新規作成|その他...|Delphi プロジェクト|コンソール アプリケーション]
- マルチデバイス アプリケーション — 任意のサポート プラットフォーム向け
- VCL フォーム アプリケーション — 64 ビット Windows プラットフォーム向け
しかしながら、ホスト PC (either Win32 or Win64) とリモート Win32 PC 間でリモート デバッグを行うために、プラットフォーム アシスタント(マルチデバイス アプリケーション開発に必須)をベースとした新しいデバッグ方式を使用することができます。プラットフォーム アシスタントと接続プロファイルをアプリケーション(Win32 アプリケーションを含む)に対して使用する場合、アプリケーションを配置マネージャを使用して配置することができ、これはプラットフォーム アシスタントを必要とします。詳細については、「マルチデバイス アプリケーションのデバッグ」を参照してください。
ターゲット プラットフォームを追加する
プロジェクト ウィンドウの[ターゲット プラットフォーム]ノードは、利用可能なプラットフォームを表示します。しかし、プロジェクトを作成する際、一部のサポート済みプラットフォームは最初から表示されていない場合があります。[ターゲット プラットフォーム]ノードに現在表示されていないプラットフォームを対象とするアプリケーションを作成するには、希望する特定の ターゲット プラットフォームを次のように追加します:
1. [プロジェクト マネージャ]で[ターゲット プラットフォーム]ノードを右クリックします。
2. コンテキスト メニューから[プラットフォームの追加...]を選択します。 [プラットフォームの選択]ダイアログ ボックスが表示されます。
3. 下向き矢印をクリックし、サポートされているプラットフォームのリストからターゲット プラットフォームを選択します。
- メモ: [選択したプラットフォームをアクティブにする]チェック ボックスをオンのままにすると、プロジェクトに追加したときにそのプラットフォームが自動的にアクティブ化され、新しいプラットフォームがプロジェクトの現在のターゲット プラットフォームになります。 アクティブなプラットフォームの名前は、[プロジェクト マネージャ]の[ターゲット プラットフォーム]ノード内に太字で表示されます。 追加するプラットフォームにデフォルトの接続プロファイルや SDK をあらかじめ関連付けている場合には、[プロジェクト マネージャ]のプラットフォーム名の後にプロファイル名と SDK が表示されます。
4. OK をクリックします。 別のターゲット プラットフォームを追加したい場合は、上記のステップを繰り返して追加してください。
ターゲット プラットフォームをアクティブにする
アプリケーションがマルチデバイスだと指定するには、希望するターゲット プラットフォームをプロジェクト ウィンドウで有効にしなければなりません。有効になったターゲット プラットフォームは、プロジェクト マネージャに太字で表示されます。有効化したプラットフォームによりアプリケーションが使用するコンパイラとツールを決定されます(たとえば、macOS アプリケーションは BCCOSX.exe および DCCOSX.exe コンパイラ、そして FireMonkey-RTL を使用します)。
プロジェクトのターゲット プラットフォームをアクティブにする
以下のいずれかを行います。
- プラットフォーム デバイス選択ツールバーで、プラットフォームとデバイスをクリックします。
- [ターゲット プラットフォーム]ノード(プロジェクト ウィンドウ上)で、アプリケーションのターゲット プラットフォームをダブルクリックします。
- ターゲット プラットフォームのノードを右クリックし、コンテキスト メニューから[アクティブ化]を選択します。
次の表は、利用可能なデスクトップおよびモバイルのプラットフォームが設定されたターゲット プラットフォーム ノードです(Linux には Enterprise エディションが必要)。Delphi および C++ プロジェクトで、Windows 64 ビット ターゲット プラットフォームが有効になっています。
Delphi デスクトップ プロジェクト |
C++ デスクトップ プロジェクト |
ターゲット プラットフォームを構成する
[プロジェクト マネージャ]でマルチデバイス アプリケーションをセットアップする最後のステップとして、ターゲット プラットフォームに接続プロファイルと SDK を必要に応じて割り当てます。
- 接続プロファイルとは、ターゲット マシン上で稼働しているプラットフォーム アシスタントのインスタンスへの接続を表すプロパティのセットです。 これは macOS および iOS プラットフォームでは必須で、また、開発しているシステムが 32 ビット Windows の場合の 64 ビット Windows ターゲット プラットフォームに対しても同様です。Android アプリケーションでは接続プロファイルを使用しません。 詳細については、「接続プロファイル マネージャ」を参照してください。
- SDK(ソフトウェア開発キット)は、アプリケーションのビルドに必要な一連のファイルです。 macOS、iOS、Android に対して C++ および Delphi アプリケーションをビルドするには、SDK が必要です。
macOS および iOS の場合、SDK マネージャを使用してファイルを Mac からコピーすることができます。
Android の場合には、RAD Studio のインストーラが開発用システムにインストールする Android SDK を使用します。
- ヒント: ご自分のターゲット プラットフォームで接続プロファイルや SDK が必要かどうかは、<プラットフォーム プロパティ を見るとわかります。接続プロファイルや SDK のフィールドが有効になっていなければ、そのプロパティを設定する必要はありません。
プロジェクトのターゲット プラットフォームを構成する
1. [プロジェクト マネージャ]で、有効化したターゲット プラットフォームを右クリックし、コンテキスト メニューの[プロパティ...]をクリックします。
Android(プラットフォームがアクティブ化されている) |
iOS デバイス 32 ビット(非有効) |
2. [プラットフォーム プロパティ]ダイアログ ボックスが開きます:
3. [SDK (ソフトウェア開発キット)]ドロップダウン リストで、以下のいずれかを行います。
-
- 既存の SDK を使用する場合には、リストからその SDK を選択します。
- 新しい SDK を追加するには、リスト内の[新規追加...]をクリックし、「macOS および iOS 用の手順」または「Android 用の手順」を実施します。
- メモ: SDK コンボ ボックスは、SDK を必要とするプロジェクトに対してのみ有効になります。プロジェクトが SDK を必要とするのに SDK コンボ ボックス リストが空の場合、または特定の SDK がない場合、トラブルシューティングのためにプラットフォーム プロパティを参照してください。
4. [プロファイル]ドロップダウン リストで、以下のいずれかを行います。
-
- 既存の接続プロファイルを使用する場合には、リストからその接続プロファイルを選択します。
- 接続プロファイルを作成するには、リストから[新規追加...]を選択し、「開発用 PC で接続プロファイルを作成およびテストする」の手順を実施します。
5. [OK]をクリックして、変更を保存します。