依存を避ける

提供: RAD Studio
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コンポーネントを使用する際の前提条件を少なくして,開発者の負担を最小限にします。開発者がコンポーネントに対して,いつでもどのようなことでも行えるようにコンポーネントを設計します。この原則にしたがえない場合もありますが,できるだけこの原則に近づくことを目標とします。

以下に,避けた方がよい依存とはどのようなものかを示します。

  • ユーザーがコンポーネントを使用するときに必ず呼び出さなければならないメソッド
  • 特定の順序で実行しなければならないメソッド
  • コンポーネントのあるイベントやメソッドが無効になる状態やモードを招くメソッド

相互依存がある場合,不適切な状態から確実に抜け出せる方法を用意します。たとえば,あるメソッドの呼び出しがコンポーネントの状態を変化させ,その状態ではほかのメソッドの呼び出しが無効となるような場合には,アプリケーションが呼び出したときにメソッドがメインコードを実行する前に状態を修正するための別のメソッドを用意しておきます。少なくとも,ユーザーが無効なメソッドを呼び出した場合に例外が生成されるようにしておきます。

つまり,コードの各部分が相互に依存する場合には,そのコードが間違った方法で使用されても,問題が生じないように作成者が配慮する必要があります。ユーザーがコンポーネントの依存関係に配慮しなかった場合でも,システム障害にするのではなく警告メッセージを表示するなどの方法をとります。