画像、グラフィック、キャンバスの使用

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Delphi には、グラフィックスを扱う次の 3 種類のクラスがあります。

  • キャンバス: フォーム、グラフィック コントロール、プリンタなどのビットマップ描画面を表します。キャンバスは単独のクラスではなく、常に、他のクラスのプロパティになっています。
  • グラフィック: ビットマップ、アイコン、メタファイルなど、通常はファイルやリソースにあるグラフィック画像を表します。Delphi には、TBitmapTIconTMetafile の各クラスが定義されていますが、これらはすべて汎用の TGraphic から派生しています。また、独自のグラフィック クラスを定義することもできます。TGraphic では、すべてのグラフィックに当てはまる最低限の標準インターフェイスを定義することにより、アプリケーションでさまざまな種類のグラフィックを簡単に使用できるようになるシンプルなメカニズムを提供しています。
  • 画像: グラフィックのコンテナであり、任意のグラフィック クラスを中に格納できます。つまり、TPicture 型の項目には、ビットマップ、アイコン、メタファイル、ユーザー定義グラフィック型を格納でき、アプリケーションからは、この画像クラスを通じて、それらすべてに同じようにアクセスすることができます。たとえば、画像コントロールには Picture という TPicture 型のプロパティがあり、それによって、さまざまな種類のグラフィック画像をコントロールに表示できるようになっています。

画像クラスには常にグラフィックが含まれており、グラフィックにはキャンバスが含まれている場合があることを覚えておいてください。なお、キャンバスを含んでいる標準グラフィック クラスは TBitmap だけです。通常、画像を扱う際は、グラフィック クラスのうち TPicture を通じて公開されている部分だけを操作します。グラフィック クラスそのものの詳細情報にアクセスする必要がある場合は、画像の Graphic プロパティを参照します。