エンティティ リレーショナル モデルまたは多次元モデルの作成

提供: ER/Studio Data Architect
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論理モデルの作成、リバース エンジニアリング、SQL や ERX ファイルのインポート、または新規物理モデルの追加後に、多次元ダイアグラムを生成できます。データ モデル設計には、モデル表記法にエンティティ リレーショナル(ER)または多次元(DM)のいずれかを使用できます。設計の要件に応じていずれかの手法を選択してください。

多次元モデルとは

多次元モデルは、システム設計に使用される特定のタイプの「エンティティ/リレーションシップ」設計で、データ ウェアハウスやデータ マートなどの意思決定サポート データベースで使われるクエリーを最適化するのに役立ちます。

多次元モデリングは、データ ウェアハウスで使用されることが多く、エンド ユーザーのデータ アクセスで高いパフォーマンスを実現します。エンタープライズのエンティティ リレーションシップ モデルでは、すべての業務プロセスが表されますが、多次元ダイアグラムでは、1 つの業務プロセスを 1 つのファクト テーブルで表します。ER Studio Data Architect では、各業務プロセスのコンポーネントを特定して、その多次元ダイアグラムを作成できます。

ER Studio Data Architect では、新しい「タイプ」の物理モデルとして、多次元モデルをサポートします。次のような場合に、多次元モデルとして指定します。

  • 物理モデル生成時間中(ウィザードでの選択オプション)
  • 物理モデルの表記オプションで表記を「多次元」に切り替え、既存の物理モデルを多次元ステータスに更新した場合

エンティティ リレーションシップ モデルは、データの構造と関連性を定義するために(リレーショナル データベースに実装されることが多い)使用されますが、多次元モデルは、その要素(構造など)を網羅するだけでなく、意思決定サポート システムでデータに何が起きるか、そして変更された場合の範囲など、データ自体の意味を詳細設計します。このレベルのメタデータを設計で取り込む目的は、ソフトウェア システムを活用してデータベースの「尺度」をクエリーすることで、データのリネージ/履歴の背後にある「真実」を簡単に把握できるからです。


多次元モデルのテーブル タイプの判断

特定の多次元モデルのテーブル タイプにテーブルを割り当てる必要があります。これは ER Studio Data Architect で多次元モデルの「表記」を提供する際の最も重要な要素の 1 つです。まずテーブル タイプは、新しいテーブルを作成したときに、多次元モデル ツールバーから選択できます。ユーザーは、ファクト、ディメンション、スノーフレーク テーブルから 1 つを選択して、ワークスペースにドロップすることができます。ディメンション テーブル タイプに影響を及ぼす要素は 2 つあります。

  • ユーザーのオーバーライド(下記テーブル エディタ情報を参照)
  • ER/Studio による自動割り当て: 下記で詳しく説明する多次元モデリングの規則が ER Studio Data Architect によって自動的に施行されます。

例:

1. ユーザーがディメンション「A」をドロップ ダウン

2. ユーザーが別のディメンション「B」をドロップ ダウン

3. ユーザーが DimA から DimB へのリレーションシップを作成

4. DimB のタイプが自動的に「ファクト」に変更される

一般に、DM1 で管理されるようになった多次元メタデータは、Business Objects、Cube Views、Cognos などの他の「消費者」レポート ツールで外部活用し、これらのレポート エンジンからデータのクエリーを行っているユーザーが、テーブルが表すデータ タイプ(ファクト、ディメンションなど)を把握できるようにするためのものです。これらの大規模な B.I. および ETL 製品と ER/Studio の間でインターフェイスを取ると、Repository にこの重要なメタデータが事前入力されるため、便利です。


多次元モデルのテーブル タイプ

  • [未定義]:  未定義のテーブルは、(ディメンション、スノーフレークなど)どのように設定するかの意思決定が必要なことをフラグで示すため、デザイナーが意図的に(デフォルトの「ディメンション」タイプをオーバーライドして)設定した、多次元モデルで管理されるテーブルです。
  • [ファクト]:  ファクト テーブルは、多次元モデルの対象クエリーの焦点となるもので、選択したデータの「トピック」に対する特定のビジネス パフォーマンス測定値を判断します。ファクト テーブルは、ディメンション テーブル外部キーを(他の測定属性に加えて)集計したコレクションであり、業務で業務履歴を見直したい特定の数値データまたは付加データが収集されます。
  • [ディメンション]:  ディメンション テーブルには、ファクト テーブルで集められたクエリーの特定の要素に関する具体的で説明的なデータが含まれています。一例として、ファクトに入力された製品固有の情報を含むテーブルである「製品」というディメンションを挙げることができます。他のディメンションは「地域」などのその他の「記述子」を提供します。クエリーをファクトに入力すると、特定地域で販売される製品のクエリーとして導出できます。
  • [スノーフレーク]:  アウトリガー(構造の関係上、視覚的にディメンションの拡張機能として、多次元モデルのように見えるため、スノーフレークと呼ばれることもあります)は、ディメンションの修飾語の役割を果たします。スノーフレークは、ディメンションの特定の属性(通常は「タイプ」)を削除し、ディメンションのルックアップの親として機能する別のテーブルとして実装することによって、実質的にディメンション テーブルを「正規化」します。一例として、財務カテゴリおよびマーケティング カテゴリと呼ばれる属性がかつて含まれていた、「マーケティング ブランド」というディメンションを挙げることができます。このデータを正規化するため、これらの 2 つの属性はディメンションから削除され、独自のテーブルとして設定されて PK が付与されました。その後、これらの属性は非特定のリレーションシップを通じて子ディメンションの「マーケティング ブランド」に移行されます。

これらのテーブル タイプについては後で詳しく説明します。

関連項目