設定移行ツール
設定移行ツールは、RAD Studio および Appmethod の構成設定をインポートおよびエクスポートするアプリケーションです。
このツールを使用して、バージョンの異なる RAD Studio 間で設定をインポートおよびエクスポートしたり、さらには別のマシンにインストールされた RAD Studio に構成設定を移行することができます。RAD Studio と Appmethod の間で設定を移行することも可能です。
設定移行ツールでは、Delphi 7 と RAD Studio、Delphi、C++Builder のすべての新しいバージョンをサポートしています。Delphi 7 より前にリリースされた RAD Studio バージョンは、公式にはサポートされていません。構成設定は、RAD Studio の 1 つのバージョンからそれと同じかそれより新しいバージョンに移行できますが、RAD Studio の古いバージョンに移行することはできません。下位互換性はありません。
目次
設定移行ツールの使用
migrationtool.exe ツールは、以下の場所にあります。
- パス:
C:\Program Files (x86)\Embarcadero\Studio\21.0\bin
- Windows の[スタート]メニュー: [スタート|すべてのプログラム|Embarcadero RAD Studio Sydney|移行ツール]
migrationtool.exe を実行すると、ウィザードが表示され、それに沿ってエクスポートやインポートを行うことができます。
ウィザードの最初のページでは、以下の 4 つのオプションが提示されます。
- [設定を移行ファイルにエクスポートする]: このオプションを選択すると、構成設定を XML ファイルにエクスポートすることができます。
- 構成設定をエクスポートするときには、移行ツールはシステムから構成を読み取り、拡張子が
.idesettings
の XML ファイルを生成します。
- [設定を新しい製品バージョンに移行する]: このオプションを選択すると、同じマシンにインストールされた新しいバージョンの RAD Studio に構成設定を直接移行することができます。
- 同じマシンにインストールされた別のバージョンの RAD Studio に構成設定を直接移行するときには、古いバージョンの RAD Studio から設定がエクスポートされ、新しいバージョンの RAD Studio にインポートされます。
- [設定をバックアップから復元する]: このオプションを選択すると、以前にバックアップした設定を復元することができます。
- [設定を移行ファイルからインポートする]: このオプションを選択すると、構成設定を含む拡張子が
.idesettings
の XML ファイルをインポートすることができます。
- 構成設定をインポートするときには、移行ツールは拡張子が
.idesettings
の XML ファイルを読み取り、指定したバージョンの RAD Studio に XML に含まれている設定を適用します。
メモ: インポートを行うと現在の設定が上書きされるので注意してください。設定が失われるのを避けるため、RAD Studio では、設定を上書きする前に自動的にバックアップを作成します。
インポートおよびエクスポート可能な設定
移行ツールを使用して、レジストリ キーに含まれる RAD Studio の設定をインポートおよびエクスポートすることができます。
移行ツールは、HKEY_CURRENT_USER\Software\Embarcadero\BDS\21.0\
に存在するキーをインポートおよびエクスポートします。
- メモ: 代替レジストリ キーから設定をインポートまたはエクスポートすることもできます。
代替レジストリ キーを指定した設定移行の実行
コマンド ラインを使用すると、さまざまなオプションを指定して IDE を起動することができます。オプションの 1 つに、代替レジストリ キーを指定するものがあります。代替の基本レジストリ キーを使用すると、IDE を異なる構成で 2 つ実行できます。
代替レジストリ キーで IDE を起動するには、以下のコマンドを使用します。
bds.exe –r regkey_name
この regkey_name
は、代替レジストリ キーに付ける名前です。
RAD Studio を上記のコマンドで開始すると、新しいレジストリ キーが作成されます: HKEY_CURRENT_USER\Software\Embarcadero\<regkey_name>\<version>
設定移行ツールでは、この代替レジストリ キーから設定をインポートおよびエクスポートすることができます。代替レジストリ キーに対するインポートやエクスポートを行うために設定移行ツールを開くには、次のように -r
パラメータを指定します。
migrationtool –r regkey_name
この regkey_name
は、インポートまたはエクスポートを行う代替レジストリ キーの名前です。
- メモ:
regkey_name
パラメータを指定して移行ツールを実行すると、移行ツールはレジストリ内のそのキーにしかアクセスできません。
別のコンピュータでの設定移行ツールの使用
設定移行ツールは RAD Studio のさまざまなバージョンで使用できるため、このツールを別のコンピュータにコピーして、RAD Studio の古いバージョンで使用することができます。サポート対象のバージョンは Delphi 7 以降です。
設定移行ツールは、Windows XP 以降で実行できます。
古いバージョンの RAD Studio で使用できるように移行ツールを別のコンピュータに移すには:
C:\Program Files (x86)\Embarcadero\Studio\21.0\bin
に移動します。- 以下のファイルをコピーします。
migrationtool.exe
: ツールの実行可能ファイルSettingData.xml
: データのエクスポートに使用するテンプレートmigrationtool.de
: ツールのテキストのドイツ語翻訳migrationtool.fr
: ツールのテキストのフランス語翻訳migrationtool.ja
: ツールのテキストの日本語翻訳
- 別のコンピュータで移行ツールを動作させるには、上記のファイルを同じフォルダにまとめて置く必要があります。
- メモ: 移行ツールでは下位互換性を提供していません。元のバージョンと同じバージョンまたはそれより新しいバージョンの製品にしか移行できません。