ActiveX コントロールの作成

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ActiveX コントロールは、C++Builder、Delphi、Visual Basic、Internet Explorer、Mozilla Firefox などの、ActiveX コントロールをサポートする任意のホスト アプリケーションに統合されてその機能を拡張するソフトウェア コンポーネントです。 ActiveX コントロールでは、この統合を可能にする特定のインターフェイス群を実装しています。

たとえば Delphi には、グラフ、スプレッドシート、グラフィック コントロールなど、いくつかの ActiveX コントロールが付属しています。 これらのコントロールを IDE の[ツール パレット]に追加すると、フォームにドロップし[オブジェクト インスペクタ]でプロパティを設定するなど、標準の VCL コンポーネントと同じように使用できます。

HTML ファイルに ActiveX コントロールの参照を追加することで、その ActiveX コントロールをテストすることもできます。このような HTML ファイルは ActiveX 対応の Web ブラウザで表示することができます。 「VCL フォームに ActiveX アクティブ フォームを作成する」を参照してください。

Delphi では、2 つの形式の ActiveX コントロールを作成するためのウィザードを提供しています。

  • VCL クラスをラップする ActiveX コントロール: VCL クラスをラップすると、既存コンポーネントを ActiveX コントロールに変換したり、新しいコンポーネントを作成してローカルでテストし、それを ActiveX コントロールに変換したりすることができます。 通常、ActiveX コントロールは、より大きいホスト アプリケーションに組み込む目的で作成されます。
  • アクティブ フォーム: アクティブ フォームでは、フォーム デザイナを使って、ダイアログや完全なアプリケーションのような動きをする精巧なコントロールを作成することができます。 アクティブ フォームの開発方法は、通常の Delphi アプリケーションの開発方法とほとんど同じです。 通常、アクティブ フォームは Web 上で使用する目的で作成されます。

ActiveX コントロールの作成の概要

Delphi を使った ActiveX コントロールの作成は、通常のコントロールやフォームの作成とよく似ています。 この点は、まずオブジェクトのインターフェイスを定義してから実装を完成させるという、他の COM オブジェクトの作成(「単純な COM サーバーの作成 - 概要」を参照)とは明らかに異なります。 ActiveX コントロール(アクティブ フォームを除く)を作成するには、この順番を逆転して、まず VCL コントロールを実装し、コントロールのコーディングが済んでからインターフェイスおよびタイプ ライブラリを生成します。 アクティブ フォームを作成する場合には、インターフェイスおよびタイプ ライブラリはフォームと同時に作成されますので、その後、フォーム デザイナを使ってフォームを実装してください。 タイプ ライブラリは、独自の形式である RIDL ファイルに格納されるようになっています。

完成した ActiveX コントロールは、ベースとなる実装を提供する VCL コントロールと、その VCL コントロールをラップする COM オブジェクト、その COM オブジェクトのプロパティとメソッドとイベントを列記するタイプ ライブラリから構成されます。 詳細は、「ActiveX コントロールの構成要素」を参照してください。

ActiveX コントロール(アクティブ フォームを除く)を新規作成するには:

  1. ActiveX コントロールの土台となるカスタム VCL コントロールの設計および作成(またはそうでなければ、取得)を行います。
  2. ActiveX コントロール ウィザードを使用して、ステップ 1 で作成したVCL コントロールから ActiveX コントロールを作成します。
  3. (任意)ActiveX プロパティ ページ ウィザードを使用して、コントロールのプロパティ ページを 1 つ以上作成します。
  4. (任意)プロパティ ページを ActiveX コントロールを関連づけます。
  5. ActiveX コントロールを登録します。
  6. 考えられるターゲット アプリケーションすべてについて、ActiveX コントロールをテストします。

アクティブ フォームを作成するには:

  1. VCL フォームに ActiveX アクティブ フォームを作成する」での手順に従います。
  2. アクティブ フォームにプロパティ ページを追加し、それを登録するには、上記の「ActiveX コントロールを新規作成するには」のステップ 3、4、5 を行います。
  3. アクティブ フォームのテストについては、「VCL フォームに ActiveX アクティブ フォームを作成する」を参照してください。

関連項目