RAD Studio デバッガに対するログの有効化

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デバッガ ログは、デバッガ自身におけるバグの特定を支援するなど、デバッグ時における予想外の動作を診断および理解するのに役立ちます。

これらのログは、環境変数を設定することで有効になりますが、プラットフォームごとに異なるデバッガがあります。 つまり、プラットフォームに応じて、異なる環境変数を設定してログを生成する必要があります。

ログを生成するには、次の手順に従います:

  1. IDE を終了します(リモート デバッグ中の場合には PAserver も終了させます)。
  2. あらかじめ既存のログをすべて削除します(その問題を表すログ セット 1 つのみになるように)。
  3. プラットフォームに適用するすべての環境変数を以下で示すように設定します(指定されている出力ディレクトリがすべて存在し、書き込みができる状態であることを確認してください)。
  4. IDE を起動します(リモート デバッグ中の場合には PAserver も終了させます)。
  5. デバッガを実行し、バグを再現するのに必要なことのみを行います。
  6. IDE を終了します(リモート デバッグ中の場合には PAserver も終了させます)。
  7. 生成されたすべてのデバッガ ログを収集し、それらをバグ レポートまたはサポート リクエストに添付します。

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  • 設定で指定されている出力ディレクトリは、IDE が起動する前に存在してなければなりません(および/または PAserver もリモート デバッグ中の場合には同様)。
  • 設定で指定された出力ディレクトリは(もしあれば)、特に Windows 10 および MacOS の場合、そこへの書き込みアクセス権がなければなりません。
  • ログが参照可能になるには、その前に IDE を一度終了させなければならない場合があります(プラットフォームによる)。

DBK ログ

Windows ホストの DBK ログ(Win32 & Win64)

メモ: Win32 で使用される DBK デバッガは Delphi および C++ でサポートされており、Win64 は Delphi でのみサポートされています。 Win64 C++ デバッグの場合、以下の LLDB セクションを参照してください。

Windows マシンでデバッガ ログを取得するには:

  1. bds.exe を起動
  2. [ツール|オプション...|IDE|環境変数]を開く
  3. [ユーザ定義環境変数]で、[新規作成...]をクリックし、次の環境変数の名前/値のペアを追加します。
    1. DBK_DEBUG all
    2. DBK_DEBUG_OUTDIR d:\MyLogsDirectory


次のデバッグ セッションでデバッガ ログを無効にするには:

  1. [ツール|オプション...|IDE|環境変数]を開く
  2. DBK_DEBUG 変数を選択し、[削除]をクリックします。
  3. DBK_DEBUG_OUTDIR 変数を選択し、[削除]をクリックします。


デバッガを実行するたびに:

  • Win32 上では、MyLogDirectory に、dbk_<pid1>.log(thedebug サーバーの場合)、および dbk_<pid2>_N.log(デバッガの場合)という名前の DBK ログができます。
  • Win64 上では、MyLogsDirectory に、dbk_<pid1>.log(Win32 ホストのドライバ用)、dbk_<pid2>.log(デバッグ サーバー用)、dbk_<pid3>_N.log(デバッガ用)という名前の DBK ログができます。
ヒント: デバッガが開始されない場合、IDE を管理者として実行して、ログ ファイルが bds bin ディレクトリに書き込まれるかどうかを確認します。

LLDB ログ

Windows ホストの LLBK ログ(Win64、Android32、Android64)

メモ: Android32 および Android64 は Delphi および C++ でサポートされており、Win64 は C++ でのみサポートされています。

Windows マシンでデバッガ ログを取得するには:

  1. bds.exe を起動
  2. [ツール|オプション...|IDE|環境変数]を開く
  3. [ユーザ定義環境変数]で、[新規作成...]をクリックし、次の環境変数の名前/値のペアを追加します。
    1. GDB_DEBUG 1
    2. GDB_OUTDIR d:\MyLogsDirectory


次のデバッグ セッションで LLDB ログを無効にするには:

  1. [ツール|オプション...|IDE|環境変数]を開く
  2. GDB_DEBUG 変数を選択し、[削除]をクリックします。
  3. GDB_OUTDIR 変数を選択し、[削除]をクリックします。


デバッガの実行それぞれに対して、GDB_OUTDIR が設定されている場合、MyLogsDirectory に gdb_<pid>.log という名前の IDE のログができます。 設定されていない場合、ログは、bds の bin ディレクトリに出力されます。

madOS ホストの LLDB ログ(iOS64、iOS シミュレータ ARM64、macOS 64、macOS ARM64)

Mac マシン上でデバッガ ログを取得するにはまず、ターミナル ウィンドウを開きます。 PAserver がインストールされているディレクトリに移動します。 次のコマンドを入力します。

export GDB_DEBUG=1
export GDB_OUTDIR=~/MyLogDirectory
./paserver

GDB_OUTDIR が設定されている場合、MyLogsDirectory に lldb_<pid>.log という名前の IDE のログができます。 設定されていない場合、ログは paserver のバイナリと同じプロジェクトに出力されます。

既知の問題と回避策

IDE が、ポート衝突のために Windows 64 ビット プラットフォームで Delphi アプリケーションに対してデバッグ セッションを開始できない場合には、次を行ってください:

この DBK_DEBUG_PORT を設定:

  1. [ツール|オプション...|IDE|環境変数]を開く
  2. [ユーザ定義環境変数]で、[新規作成...]をクリックし、次の環境変数の名前/値のペアを追加します。
    1. DBK_DEBUG_PORT 12345
  3. IDE を起動

Windows 64 ビット プラットフォーム デバッグ セッションの Delphi アプリケーションは、この新しいポート番号を使うようになります。 デフォルトの値にリセットする場合には、この新たに追加した環境変数を削除し、IDE を再起動します。