13 Florence - Release 1

提供: RAD Studio
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RAD Studio 13.1 Florence の更新版がリリースされました(2026年3月4日)。

メモ:
  • バージョン 13 Florence での新機能についてはこちらから参照してください。

RAD Studio 13 Florence - Release 1(別名 13.1)がインストール可能となりました。 RAD 13.1 は、RAD Studio 13 の機能セット上に構築されており、製品全体にわたって既存機能の強化と、新機能の追加が行われています。

RAD Studio 13.1 は、品質向上にフォーカスしていますが、C++ ツールチェーンと IDE においては機能拡張が顕著に行われています。 主な機能と品質向上が行われた領域は次のとおりです:

13.1 における製品領域での主な強化点

次のセクションでは、13.1 の主な改善点について分野ごとに説明します。

IDE と IDE ツール

VCL DFM ファイルを 96 DPI で保存する

RAD Studio 13.1 リリースでは、設計 DPI に関わらず、フォームを 96 DPI で保存する機能が導入されました。これは、異なる解像度や異なる高 DPI IDE 設定で同じプロジェクトに取り組んでいるチーム メンバーにとって便利です。このオプションを有効にするには、[ツール > フォーム デザイナ > 高 DPIを選択してください。

ブックマーク アドオンのインテグレーション

Florence 13.1 では、元々は Parnassus から提供され、以前は GetIt で追加ダウンロードとして提供されていたブックマーク アドオンが IDE に完全に統合されています。

ブックマーク プラグインは、対応する IDE のビルドイン ブックマーク機能を完全に置き換えます。この設定はオプション ダイアログ ボックスでの、[エディタ > ブックマークの下にあります。

ファイル:Bookmark tab.png

以下は、拡張ブックマーク版が提供する機能の一部です:

  • アクティブ ブックマークの数に制限はありません。
  • ブックマークを定義するには、 Ctrl+number を使用するのではなく、 Ctrl+B キーを使用してマーカーを配置または削除し、番号が自動的に割り当てられるようにしてください。
  • ブックマーク間は、 Ctrl+Alt+左 / 矢印でジャンプします。
  • Ctrl+Shift+B を押すと、一時的なキャレット ブックマークがドロップされ、〔Escape〕を押すと元の場所に戻ります。
  • ブックマーク ToolsAPI を、新しい IDE Parnassus ブックマーク インテグレーションを使用するよう更新しました。
  • [ビュー > ツール ウィンドウ > ブックマークからのパネルには、アクティブ ブックマークのリストが、それらが参照するコード行と追加コンテキストが、明確に表示されます。次の画像の通りです:

ファイル:Bookmark dockable.png

Delphi LSP と LSIF

RAD Studio 13.1 では、Delphi 言語サーバー プロトコル(LSP)エンジンが更新され、言語サーバー インデックス フォーマット(LSIF)がサポートされるようになりました。

このアーキテクチャの変更は、コンパイラへの依存度を減らし、それによりコード インサイトのパフォーマンス、安定性、精度を向上させることを目的としています。詳細については、Delphi LSIF ドキュメント ページを参照してください。

IDE スタイルと UI Windows 11 への機能強化

RAD Studio バージョン 13.1 では、IDE VCL スタイルが Windows 11 UI に合わせて更新されています。主な改善点は次のとおりです:

  • この製品には、Windows 11 の新しいライト スタイルとダーク スタイルが含まれています。
  • IDE は、Windows 10 では Windows 10 スタイルのインターフェイスを読み込み、Windows 11 では Windows 11 スタイルのインターフェイスに切り替わります。
  • この更新には、多くのウィンドウでの丸いエッジのサポート、強化された IDE 検索コントロール、およびナビゲーション ツールバーが含まれています。
  • ユーザーがエディタ タブの UI スタイルを選択できるよう、TOptions ダイアログ ボックスの[エディタ > タブセクションには、専用の設定があります。
    • モダン(角型の枠)
    • 角丸エッジ(角を丸める)

ファイル:Tab option.png

デバッガの更新

このリリースでは、特に 64 ビット版 Delphi および C++(Modern)デバッガにおける、デバッガ品質の向上に重点が置かれました。改善点には以下のものが含まれています:

  • デバッガがエラー “thread id -1” で停止してしまうような、いくつかのシナリオへの対応(主に例外処理に関連)

Embarcadero 製品の登録の更新

13.1 リリースでは、ライセンス マネージャ アプリケーションと製品登録ダイアログ ボックスが大幅に更新されました。この最新化には、Per Monitor v2 の構成による HighDPI 対応 VCL アプリケーション、フォントの更新、そして UI 全体のクリーンアップが含まれます。詳細については、Embarcadero 製品登録ページを参照してください。

IDE のその他に対する改善

以下は、RAD Studio Florence 13.1 の IDE に対するその他のマイナーな改善点です。

  • 機能マネージャの画面が更新され、すべてのターゲット プラットフォームが表示されるようになりました。
  • 項目の新規作成 Gallery ダイアログの画像が、高解像度の画像に置き換えられ、HighDPI システム上でより鮮明に見えるようになりました。
  • 登録済みタイプ ライブラリ ビューは、TListView コントロールではなく TVirtualStringTree コントロールを使用するようになりました。本リリースではまた、ツールバーで使用される複数のアイコンが更新されています。
  • [<プロジェクト名> のプロジェクト オプション]ダイアログ ボックスのシンボル テーブル ページおよび環境ブロック ページにおいても、TListView コントロールではなく TVirtualStringTree コントロールを使用するようになりました。
  • MigrationTool.exe アプリケーションは、高 DPI に対応し、また Per-Monitor v2 をサポートするようになりました。
  • ライセンス マネージャの UI が更新され、HighDPI、VCL スタイル、そして改善されたフォントのサポートなど、全体的な UI が更新されました。
  • ビットマップ スタイル デザイナが DPI 対応になりました。
  • IDE スタイルの選択メニューおよびコード エディタ テーマ選択メニューにおけるメニュー項目に、アイコンが追加されました。
  • OpenAI 用スマート支援機能の設定で、名前が、最も人気のある LLM(ChatGPT) ではなく会社名を反映するように変更されました。
  • プロセスにアタッチ ダイアログのリスト ビューが、プロセス アイコンを表示するようになりました。

ネイティブ Delphi Arm64EC ツールチェーン

RAD Studio Florence 13.1 では、Dephi 向け 新しいネイティブ ターゲット プラットフォームが導入されています(Windows on Arm)。Delphi は、Intel エミュレーション レイヤーを使用せずに、Windows Arm デバイス(または Mac 上で動作する Windows on Arm 仮想マシン)で実行されるネイティブ Arm バイナリの作成をサポートするようになりました。

Delphi Windows on Arm アプリケーションは、Windows 64 ビットArm API に対する直接のインターフェースとなります。このAPI は、64ビットWindows API とほぼ同一です。Delphi は Arm64EC バイナリを生成します。これは、Intel ライブラリとメインの Arm 実行ファイルを柔軟に組み合わせられることから、Microsoft が推奨する Windows on Arm 向けABI です。

Delphi Windows on Arm ツールチェーンは LLVM バージョン 20 をベースにしており、LLVM プロジェクトのリンカと一部のRTL サービスを活用しています。この機能の詳細については、Arm64EC ページを参照してください。

コンパイラ、ツールチェーン、プラットフォームの更新

次のセクションでは、RAD Studio のコンパイラ、ツールチェーン、プラットフォームの更新と改善について詳しく説明します。

Delphi コンパイラの改善

Delphi コンパイラには、品質に関する更新が行われました。本リリースでは、次の更新が含まれています:

  • AnsiChar および ShortString を使用するときに、あいまいな呼び出しと型の非互換性 (たとえば、Pos を呼び出すとき) が発生する回帰を修正しました。
  • 新しい三項 if 演算子を使用する際の浮動小数点型と整数型の互換性が向上しました。
  • 新しい警告メッセージ「“W1080 NORETURN プロシージャ %s は戻りません」が追加されました。このメッセージは、戻る流れを持つプロシージャまたは関数に noreturn 属性が適用された場合に表示されます。

C++ 64 Modern プラットフォーム ツールチェーン

このリリースでは、主に C++ 64 ビット Modern コンパイラの品質向上に重点が置かれました。主な改善点は以下のとおりです:

  • このリリースでは、依存関係の高速スキャンのために、clang パッケージに clang-scan-deps アプリケーションが追加されました。
  • このリリースでは、最新の Windows SDK へのサポートが追加され、Windows SDK をインポートするためのアルゴリズムが改善されています。
    • アルゴリズムは SDK のインストール順序に依存しなくなりました。
    • サポートされていない Windows SDK をサポートされているバージョンと一緒にインストールしても、インポート時に正常に機能します。
  • リンカ呼び出しのための Unicode パス処理が改善されました。

また、Florence 13.1 では、C++Builder Modern プロジェクトの配置マネージャで、[機能ファイルの追加]オプションが有効になりました。

Android API レベル 36 のサポート

ファイル:Android api level.png

13.1 リリースでは、Android API レベル 36.1 に対するサポートが追加されています。RAD Studio では、ビルド システムと platform.jar ファイルをアップグレードし、Android API レベル 36.1 をサポートしています。さらに、このリリースでは、次の改善が行われています:

  • targetSdkVersion マニフェスト属性を 36 に更新しました。
  • Android SDK のインストールで、'Platform 36.1' Android SDK パッケージを使用するようになりました。
  • [プロジェクト|オプション...| アプリケーション|使用する権限オプション ページが更新され、Android API レベル 36.1 から新しい使用する権限が含まれるようになりました。
  • FireMonkey フレームワークが依存する Jetpack Core ライブラリ バージョンがアップグレードされています。
  • Delphi Android コンパイラが更新され、'-h' オプションを外部リンカへ渡し、'.dynamic' セクションにおいて想定される 'DT_SONAME' を持つ '.so' ファイルを生成するようになりました。これらの変更により、so ライブラリを Android に対してビルドできるようになりました。
  • オプション「Android SDK ベース パス」と「Android NDK ベース パス」に対するヒントは削除されました。現在、RAD Studio は自動的に「Android SDK」パスを 4 つの検知手法を用いて検知します。このプロセスの詳細については、「新しい Android SDK の作成」ページを参照してください。
  • 「戻るの予測ナビゲーションのオプトアウト」機能が、Android 16 デバイスでサポートされるようになりました。
メモ:
これには、マニフェストの変更が必要です。既存の 13.0 インストールを更新する場合には、'%APPDATA%\Embarcadero\BDS\37.0' ディレクトリをクリアし、新しいアプリケーションにおいて、13.0 バージョンのマニフェストを使用しないようにしなければなりません。

iOS プラットフォームの改善点

RAD Studio バージョン 13.1 では、iOS 26 の公式サポートが追加されています。

RAD Studio Florence 13 で iOS API ヘッダーをアップグレードすると、一部のメソッドのシグニチャが変更されます。その結果、関数によっては、ID ではなくインスタンスを返すようになったり、その逆もあり得ます。RTL コードは、Wrap メソッドにおいて、ID がラップされている箇所がありました。これは正しい形ではなくなったので、このリリースでは、不必要となった Wrap 呼び出しがいくつか削除されています。

次は、iOS プラットフォームへ追加された更新の一部です:

  • このリリースでは、Firebase SDK パッケージの更新されたバージョンが提供されています(Firebase SDK for Apple Platforms 12.7.0)。
  • オプション[サポートされている iOS の最小バージョン]([ビルド|Delphi コンパイラ|リンク 下)のデフォルト値が、11.0 から 15.0 に増加されています。
  • Firebase SDK パッケージ(Firebase SDK for Apple Platforms 12.7.0)と、iOS 用 AdMob パッケージ(AdMob SDK の 12.14.0 バージョンをベースとしている)が、GetIt パッケージ マネージャにおいて、バージョンが更新されました。
  • このリリースでは、UIKit シーンベース ライフサイクルへの移行が行われています(UIScene ライフサイクルより)。

ライブラリの更新

このセクションでは、各種 RAD Studio ライブラリへの主な改善や更新について説明します。

VCL の機能強化

13.1 リリースでは、次の更新と改善が提供されています:

  • 新たに Windows 11 固有の VCL スタイル が追加され、オペレーティング システムの新しいバージョンの UI へ更新されています:
    • Windows Modern
    • Windows Modern Dark
    • Windows Modern SlateGray
    • Windows Modern Green
    • Windows Modern Blue
    • Windows Modern Purple
  • TTaskDialog コンポーネントの Text プロパティに対して、複数行エディタが統合されました。
  • オブジェクト インスペクタの特定の数値フィールドにおいて、簡単な計算を可能にする新しいメカニズムがサポートされました。この機能は、TControl およびその派生クラスのプロパティ LeftTopHeightWidth で有効です。

FireMonkey のスタイル デザイナ

Florence 13.1 では新しい FireMonkey スタイル デザイナが導入されており、最新の設計原則に基づいて設計されており、特に FMX での使用を意図しています。

このスタンドアロン アプリケーションにより、ユーザーは、RAD Studio に対して FMX スタイルを作成および管理することができます。デザイン中心のインターフェイスを備えた使いやすいツールは、次のような高次の概念を処理することができます: 色、背景、タイポグラフィ、インタラクションの状態。また一方、このツールは FireMonkey のスタイル形式への技術的な変換も、自動的に行います。

この新しいツールの主要概念と使用方法の詳細については、「FireMonkey スタイル デザイナ」ページを参照してください。 ファイル:Fmx style designer.png

その他の FireMonkey の改善

FireMonkey の記載すべき改善点には次のものがあります:

  • Skia for Delphi のバージョン 7.1.0 の更新
  • 濃淡グラフィックのサポート。新しコントロール、TTintedGlyph では、ImageList におけるアイコン色の変更をサポートします。
  • IDE デザイナにおける Linux スタイルとビューのサポート。
  • DirectX テクスチャ フィルタリングのサポート。
  • FireMonkey フォームに埋め込まれる TFrame の配置方法や、余白の管理方法が、改善されました。

Web クライアント ライブラリの更新

このリリースでは、Web クライアント ライブラリに次の更新が行われています:

  • TWinHTTPClient コンポーネントは、基盤となる WinHTTP ライブラリでのオプションをサポートし、IPv6 から IPv4 への高速フォールバックを有効にするようになりました。これにより、IPv4 への切り替え前に、アプリがブロックされる可能性があった、60 秒間のIPv6 タイムアウトが回避されます。
  • サーバー送信イベント(SSE: Server-Sent Events)に対するサポートが追加されました。この機能は、Web サーバーと Web クライアントの両方で有効になっています。
サーバー レベル: レスポンス ストリームを表す新しいクラス TWebResponseStream、そして TWebResponse の新しいメソッド BeginStream と BeginEventsStream が実装されました。</br>
メモ:
このサポートは、Indy、Apache、IIS、FastCGI WebBroker の各プラットフォームで利用できます。
クライアント側: : 新しい System.Net.HttpSse ユニットでこの機能は実装されており(すべてのプラットフォームで利用可能)、THTTPEvent や THTTPEventSource といったクラスが該当します。

データベースと FireDAC の機能強化

Florence 13.1 リリースでは、次の更新が行われています:

  • FireDAC では次に対するサポートが追加されています:
    • SAP ASE Server バージョン 16.1
    • IBM DB2 12.1
    • MariaDB Server 12.1
  • 従来の SQLite 暗号化もまた 64 ビット Windows アプリケーションで利用できます。

WebBroker と WebStencils の更新

このリリースでは、C++ Builder に対して Apache の構成がサポートされています(Delphi ではバージョン 13.0 以降利用可能)。

このリリースではまた、WebBroker ウィザードの C++ テンプレートが更新されており、Delphi 同様、Apache の構成サンプルを生成するようになっています。

RAD サーバーの改善

RAD Server Lite では、統合された TLS 1.3 に対するサポートが提供されています。OpenSSL 3 ライブラリは、ダウンロードし、アプリケーションと供に配布する必要があります。これは、RAD Studio に含まれていないためです。

Delphi RTL の更新

このリリースでは、32 ビット版の TStream.Seek コンポーネントが改善されました。

関連項目