キャンバスの共通プロパティおよびメソッド
次の表は、一般に使用される Canvas オブジェクトのプロパティの一覧です。
Vcl.Graphics.TCanvas オブジェクトの共通プロパティ:
プロパティ | 説明 |
---|---|
Font |
イメージ上にテキストを書くときに使用するフォントを指定します。 TFont オブジェクトのプロパティを設定すると、フォントの書体、色、サイズ、スタイルを指定することができます。 |
Brush |
グラフィック図形や背景を塗りつぶすためにキャンバスが使用する、色とパターンを決定します。 TBrush オブジェクトのプロパティを設定することで、キャンバス上のスペースを塗りつぶすときに使用する、色とパターン、またはビットマップを指定することができます。 |
Pen |
線を引いたり図形の輪郭を描くためにキャンバスが使用するペンの種類を指定します。 TPen オブジェクトのプロパティを設定することで、ペンの色や、スタイル、幅、モードを指定することができます。 |
PenPos |
ペンの現在の描画位置を指定します。 |
Pixels |
現在の ClipRect 内のピクセルの領域の色を指定します。 |
これらのプロパティはより詳しく、「キャンバス オブジェクトのプロパティの使用」で説明されています。
ここに、使用できるメソッドの一覧を示します:
Canvas オブジェクトの共通メソッド:
メソッド | 説明 |
---|---|
Arc |
指定された四角形で囲まれた楕円の周に沿って、画像に弧を描画します。 |
Chord |
楕円と直線の交差で表現される閉じた図形を描画します。 |
CopyRect |
イメージの一部分を、別のキャンバスからそのキャンバスにコピーします。 |
Draw |
キャンバス上に、Graphic パラメータで指定されたグラフィック オブジェクトを、座標(X,Y)で指定された位置にレンダリングします。 |
Ellipse |
境界となる四角形によって定義される楕円をキャンバスに描画します。 |
FillRect |
キャンバス上の指定された矩形を現在のブラシで塗りつぶします。 |
FloodFill (VCL のみ) |
キャンバスの領域を現在のブラシで塗りつぶします。 |
FrameRect (VCL のみ) |
キャンバスに Brush で矩形を描画して、境界を示します。 |
LineTo |
キャンバス上で PenPos から X と Y で指定される点に向う直線を描画し、ペンの位置を (X,Y) に設定し直します。 |
MoveTo |
現在の描画位置を点(X,Y)に変更します。 |
Pie |
四角形(X1,Y1)と(X2,Y2)で囲まれた楕円のパイ型部分をキャンバスに描画します。 |
Polygon |
引数で渡された点を直線でつなぎ、最後の点から最初の点まで直線を描画して、一連の直線で囲まれた図形をキャンバスに描画します。 |
Polyline |
Points で渡された各点をつなげて、現在のペンでキャンバスに一連の直線を描画します。 |
Rectangle |
左上隅を点 (X1, Y1)、右下隅を点 (X2, Y2) となるように、キャンバス上に四角形を描画します。 Rectangle を使用すると、Pen と使用して四角を描き、Brush を使用して塗りつぶせます。 |
RoundRect |
キャンバスに角が丸い矩形を描画します。 |
StretchDraw |
指定された四角形に画像がぴったりと収まるように、キャンバス上にグラフィックが描画されます。 グラフィック イメージは、周りに合わせるため、その大きさや縦横比を変更する必要があるかもしれません。 |
TextHeight、TextWidth |
現在のフォントでの高さと幅を、それぞれ返します。 高さには、行間の余白も含まれます。 |
TextOut |
点(X,Y)を始点にしてキャンバスに文字列を書き込み、PenPos を文字列の終点で更新します。 |
TextRect |
領域内に文字列を書きます。領域からはみ出した文字列部分は表示されません。 |
これらのメソッドはより詳しく、「キャンバスのメソッドを使ってグラフィック オブジェクトを描画する」で説明されています。