Android 向けの組み込み RAD Studio Java ライブラリの使用
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インストールされた RAD Studio には、FireMonkey 全体で、または FireMonkey の特定のコンポーネントやプラットフォーム サービスで必要な一連の Java ライブラリが含まれています。RAD Studio にはまた、これらの Java ライブラリごとに Delphi ユニットおよび C++ ヘッダー ファイルが 1 つ以上用意されています。作成する RAD Studio アプリケーションにこれらの Delphi ファイルまたは C++ ファイルを組み込んで、ベースとなる Java ライブラリの API にアクセスすることができます。
インストールされた RAD Studio にはまた classes.dex
ファイルも含まれていますが、これは、この一連の Java ライブラリを単一の Dalvik 実行可能ファイルに変換した結果です。Android ターゲット プラットフォーム向けのアプリケーションを配置する場合は、RAD Studio により、classes.dex
ファイルがアプリケーションにデフォルトで組み込まれます。このファイルにより、実行時に RAD Studio アプリケーションから Android API および残りの組み込み RAD Studio Java ライブラリとやり取りすることができます。
目次
Android 向けの組み込み RAD Studio Java ライブラリ一覧
インストールされた RAD Studio には下記の Java ライブラリが含まれています。
ライブラリ | ネイティブ ファイル | 説明 |
---|---|---|
|
Android プラットフォームの API。 | |
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Android プログラミング用のさまざまな機能を提供する一連のライブラリ。 | |
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Android プラットフォーム上の FireMonkey アプリケーション プラットフォーム で必要なコア機能を提供するライブラリ。 | |
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Google モバイル広告サービスの SDK。 | |
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Google アナリティクス サービスの SDK。 | |
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ライセンス確認ライブラリ(Android アプリケーションにライセンス認証を簡単に追加できるようにするヘルパ クラスの集まり)。 | |
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Google Play アプリ内課金サービスの API。 | |
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Google Play サービスの API。 | |
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Android APK 拡張ファイルを Google Play サーバーにホストするための SDK。 | |
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Google クラウド メッセージング サービスの SDK。 |
FireMonkey Java ライブラリは Embarcadero ライブラリです。APK 拡張とクラウド メッセージングの Java ライブラリは、Embarcadero による変更が含まれているサードパーティ製ライブラリです。上記の表に一覧されている残りの Java ライブラリは未変更のサードパーティ製ライブラリです。
"ネイティブ ファイル" 列に示されているファイルは、ネイティブ コードでこれらの Java ライブラリの API にアクセスするために RAD Studio アプリケーションに組み込むことができるファイルです。これらのファイルは、RAD Studio インストール フォルダ(C:\Program Files (x86)\Embarcadero\Studio\21.0
)内の次のパスに存在します。
- Delphi ユニット:
source\rtl\android
(.pas
ファイル拡張子) - C++ ヘッダー ファイル:
include\android\rtl
(.hpp
ファイル拡張子)
サードパーティ製 Java ライブラリの一部の機能では以下が必要になる場合があります。
- Android アプリケーションへの使用する権限の追加
- Android アプリケーションの
AndroidManifest.xml
ファイルのカスタマイズ
詳細については、各サードパーティ製ライブラリの公式ドキュメントを参照してください。
アプリケーション サイズを縮小するための不要な組み込み RAD Studio Java ライブラリの無効化
デフォルトでは、RAD Studio を使用して作成したどの Android アプリケーションの classes.dex
ファイルにも、上の表に記載したすべての Java ライブラリが含まれます。こうすると、アプリケーションは常に問題なく動作しますが、アプリケーション パッケージのサイズも大きくなってしまいます。
これらの組み込み Java ライブラリの一部(広告やアナリティクスなど)がアプリケーションで使われないと確実にわかっているなら、その不要なライブラリをプロジェクトから削除し、アプリケーション パッケージに含めないようにすることができます。アプリケーションで新機能を提供するときに必要になればいつでも、追加し直すことができます。
プロジェクトから組み込み Java ライブラリを削除するには:
- プロジェクト マネージャ上で、ライブラリ ノードを展開します([ターゲット プラットフォーム > Android] 内)。
- アプリケーションの
classes.dex
ファイルに含めたくない Java ライブラリ ファイルを右クリックします。 - [無効化]を選択して、選択した Java ライブラリ ファイルを無効にします。
既に無効になっている組み込みライブラリを有効にするには、同様の手順で、[無効化]ではなく[有効化]を選択します。
関連項目
サンプル
- FireMonkey デバイス情報 サンプル