VCL フォームに ActiveX ボタンを作成する
Delphi コントロールと同様に、ActiveX コントロールのコンポーネントを IDE でフォームなどの論理コンテナに配置すると、プログラム コードが生成されます。 ActiveX コントロールと Delphi コントロールの主な相違は、ActiveX コントロールは言語に依存しないことです。 たとえば、ActiveX コントロールを作成して、Delphi や C++Builder だけでなく、Windows 上のさまざまなプログラミング環境に配置することができます。
この手順では、VCL フォームの ActiveX ウィザードを使用して ActiveX コントロールを作成します。 コントロールをテストする場合は、IDE でコントロールを VCL コンポーネントとしてコンピュータにインストールできます。 コントロールをインストールするには、まず、コントロールのパッケージを作成する必要があります。 主な手順は次のとおりです。
VCL フォームに ActiveX ボタンを作成する手順:
- ActiveX ボタン コントロールのための ActiveX ライブラリ プロジェクトを作成します。
- ツールバーにアイコンが表示されるように ActiveX ボタンを登録します。
- ActiveX ボタンのためのパッケージを作成します。
- パッケージをインストールします。
- ActiveX ボタンをテストします。
ActiveX ボタン コントロールのための ActiveX ライブラリ プロジェクトを作成するには:
- ローカル ドライブに ActiveX プロジェクトのディレクトリを作成します。 そのディレクトリに簡単に見つけられる名前を付けます(たとえば、ActiveX)。
- [ファイル|新規作成|その他...]をクリックして、[新規作成]ダイアログで [ActiveX]ページを選択します。
- [ActiveX]フォルダで、ActiveX ライブラリをダブルクリックします。 これにより、インプロセス ActiveX オブジェクトのホストとして使用できる DLL(ダイナミック リンク ライブラリ)プロジェクトが作成されます。
- [ファイル|新規作成|その他...]を再度選択します。
- [ActiveX]フォルダで、[ActiveX コントロール]をダブルクリックします。 [ActiveX コントロール ウィザード]が表示されます。
- [コンポーネント名]ドロップダウンで、[TButton]を選択します。
- デフォルトでは、[CoClass 名]に「ButtonX」と表示されます。 ActiveX ボタンに表示する名前を入力します(たとえば、MyActiveXButton)。
メモ: 変更した名前が、実装ユニット名とプロジェクト名に反映されます。 残りのフィールドはデフォルト値のままにします。
- [OK] をクリックします。 ウィザードにより、ActiveX コントロールの実装に必要なコードが生成され、プロジェクトに追加されます。 プロジェクトが既に ActiveX ライブラリである場合は、現在のプロジェクトにコントロールが追加されます。
メモ: プロジェクトがまだ ActiveX ライブラリではない場合は、警告 ダイアログが表示され、新しい ActiveX ライブラリ プロジェクトを開始するかどうかを確認されます。
- [OK]をクリックして、新しい ActiveX ライブラリ プロジェクトを開始します。
ActiveX ボタンを登録するには:
- プロジェクトをビルドして、すべてのファイルを ActiveX プロジェクト ディレクトリに保存します。 デバッグに関する警告は無視します。 プロジェクトがビルドされ、プロジェクト ディレクトリに OCX ファイルが作成されます。
- [実行|ActiveX サーバーの登録]を選択して、ActiveX ボタンを登録します。 ダイアログ ボックスに、登録が成功したことを示すメッセージと生成された OCX ファイルのパスが表示されます。
- [OK] をクリックします。
ActiveX ボタンのための新しいパッケージを作成するには:
- 新しいパッケージを作成するには、[ファイル|新規作成|その他...]を選択します。 [新規作成]ダイアログが表示されます。
- [Delphi プロジェクト](または、[C++Buileder プロジェクト])フォルダで[パッケージ]をダブルクリックして、[パッケージ - package.dpk]ダイアログを表示し、[追加]をクリックします。
- [追加]ダイアログの[ユニットの追加]タブで、プロジェクト ディレクトリを参照します。
- ButtonXControl1_TLB.pas ファイルを選択して、[開く]をクリックします。
- [OK]をクリックしてファイルをパッケージに追加し、[パッケージ - package.dpk]ダイアログに戻ります。 [パッケージ - package.dpk]ダイアログに、パッケージ内のファイルと必要な 2 つのファイルが表示されます。 (rtl.dcp と vcl.dcp)
必要なファイルを追加して、パッケージをインストールするには:
- [パッケージ - package.dpk]ダイアログで、rtl.dcp を選択して[追加]をクリックします。
- [追加]ダイアログの[ユニットの追加]タブで、Delphi の Lib ディレクトリを参照して、rtl.dcp ファイルを選択します。[開く]をクリックします。次に、[追加]ダイアログで[OK]をクリックします。
- [パッケージ - package.dpk]ダイアログで、vcl.dcp を選択して[追加]をクリックします。
- [追加]ダイアログの[ユニットの追加]タブで、Delphi の Lib ディレクトリを参照して、vcl.dcp ファイルを選択します。[開く]をクリックします。次に、[追加]ダイアログで[OK]をクリックします。
- パッケージ - package.dpk ダイアログで、コンパイル をクリックしてパッケージをコンパイルします。 パッケージがインストールされたことを示すダイアログが表示されます。 [OK] をクリックします。
- [パッケージ - package.dpk]ダイアログの右上隅にある[X]をクリックして、ダイアログを閉じます。 パッケージを保存するように求めるメッセージが表示されます。
- パッケージをプロジェクト ディレクトリに保存します。
ボタンをテストするには:
- [ファイル|新規作成]からアプリケーションを作成します。
- [ツール パレット]の[ActiveX]カテゴリで、作成したボタンを探してフォームに配置します。 ボタンがフォームに表示されます。