VCL フォーム ADO データベース アプリケーションを構築する
以下では、ADO データベース アプリケーションを構築する手順を説明します。
VCL ADO アプリケーションの構築手順は、大きく分けて以下のステップで構成されます。
- データベース接続をセットアップする。
- データセットをセットアップする。
- データ プロバイダ、クライアント データセット、およびデータ ソースをセットアップする。
- DataGrid を接続コンポーネントに接続する。
- アプリケーションを実行する。
ADO 接続コンポーネントを追加するには:
- [ファイル|新規作成|その他...]の[Delphi プロジェクト]または[C++Builder プロジェクト]を選択し、[VCL フォーム アプリケーション]アイコンをダブルクリックします。VCL フォーム デザイナが表示されます。
- [ツール パレット]の[dbGo]ページから、[ADOConnection]コンポーネントをフォームに配置します。
- ADOConnection コンポーネントをダブルクリックします。[ConnectionString]ダイアログが表示されます。
- 必要であれば[接続文字列を使う]を選択し、[ビルド...]ボタンをクリックします。[データ リンク プロパティ]ダイアログが表示されます。
- ダイアログの[プロバイダ]ページで[Microsoft Jet 4.0 OLE DB Provider]を選択し、[次へ >>]ボタンをクリックします。[接続]ページが表示されます。
- [接続]ページで参照([...])ボタンをクリックし、dbdemos.mdb データベースを探して選択します。このデータベースのデフォルト パスは、C:\Program Files\Common Files\Embarcadero Shared\Data です。
- [接続のテスト]をクリックして、接続を確認します。接続の状態を示すダイアログが表示されます。
- [OK]をクリックして[データ リンク プロパティ]ダイアログを閉じます。[OK]をクリックして[ConnectionString]ダイアログを閉じます。
データセットをセットアップするには:
- [dbGo]ページから、[ADODataSet]コンポーネントをフォームの一番上に配置します。
- [オブジェクト インスペクタ]で Connection プロパティのドロップダウン リストを選択し、ADOConnection1 に設定します。
- CommandText プロパティに SQL コマンド(「Select * from orders」など)を設定します。[オブジェクト インスペクタ]で Select 文を直接入力することもできますし、CommandText の右にある省略記号([...])をクリックして[CommandText の設定]を開き、独自のクエリ文を構築することもできます。
ヒント: [CommandText の設定]の使用時に追加のヘルプ情報が必要であれば、[ヘルプ]ボタンをクリックしてください。
- Active プロパティを True に設定してデータセットを開きます。ログイン画面が表示されます。ユーザー名に「admin」と入力し、パスワードは入力しないままにします。
プロバイダを追加するには:
- [Data Access]ページから、[DataSetProvider]コンポーネントをフォームの一番上に配置します。
- [オブジェクト インスペクタ]で DataSet プロパティのドロップダウン リストを選択し、ADODataSet1 に設定します。
クライアント データセットを追加するには:
- [Data Access]ページから、[ClientDataSet]コンポーネントをフォームの DataSetProvider コンポーネントの右に配置します。
- [オブジェクト インスペクタ]で ProviderName のドロップダウン リストを選択し、DataSetProvider1 に設定します。
- Active プロパティを True に設定して、データをアプリケーションに渡せるようにします。データ ソースによって、クライアント データセットとデータ対応コントロールが接続されます。データを表示し操作するためには、各データ対応コントロールをデータ ソース コンポーネントと関連付ける必要があります。同様に、フォーム上のデータ対応コントロールでデータセットのデータを表示し操作するには、すべてのデータセットをデータ ソース コンポーネントと関連付ける必要があります。
データ ソースを追加するには:
- [ツール パレット]の[Data Access]ページから、[DataSource]コンポーネントをフォームの ClientDataSet の右に配置します。
- [オブジェクト インスペクタ]で DataSet プロパティのドロップダウン リストを選択し、ClientDataSet1 に設定します。
DataGrid をデータセットに接続するには:
- [ツール パレット]の[Data Controls]ページから、[DBGrid]コンポーネントをフォームに配置します。
- [オブジェクト インスペクタ]で DataSource プロパティのドロップダウン リストを選択し、データ ソースを DataSource1 に設定します。
- [実行|実行]を選択します。
- ログイン画面が表示されます。ユーザー名に「admin」と入力し、パスワードは入力しないままにします。アプリケーションがコンパイルされ、DBGrid を持つ VCL フォームが表示されます。