UML 1.5 メッセージを操作する
相互作用図の手順 への移動
ここでは、シーケンス図やコラボレーション図において、メッセージを操作する方法について説明します。 この 2 種類のダイアグラムは同等ですが、メッセージを取り扱う方法が異なります。
コラボレーション図では、2 つのオブジェクト間のすべてのメッセージが汎用的なリンク線として表示され、メッセージのリストはその上に作成されます。 このリンク線は、オブジェクト間に少なくとも 1 つのメッセージが存在する限り表示されます。 メッセージは、時系列の順に上から下へ、一覧表示されます。 メッセージ リンクのほかにも、関連および集約の関係を示すリンクを追加できます。 これらのリンクは、ダイアグラムをシーケンス図として表示している場合は表示されません。
シーケンス図でオブジェクト間のメッセージを描画する場合は、各メッセージを独自のリンク線で表します。 シーケンス図のメッセージには、コラボレーション図のメッセージより多くの編集可能なプロパティがあります。
メッセージでは、次の操作を実行できます:
- 再帰メッセージの作成
- メッセージ リンクの順序変更
- メッセージによるオブジェクトの生成の指定
- メッセージによるオブジェクトの消滅の指定
- ツール パレットを使用したリターン リンクの指定
- オブジェクト インスペクタを使用したリターン リンクの指定
再帰メッセージを作成するには:
- ツール パレット で 再帰メッセージ をクリックします。
- シーケンス図の場合は、オブジェクトのライフラインのメッセージを発生させる場所をクリックします。 オブジェクトをクリックすると、再帰メッセージはライフラインの先頭に配置されます。 コラボレーション図の場合は、オブジェクトをクリックします。
メッセージ リンクの順序を変更するには:
- ダイアグラムを開きます。
- メッセージの順序を変更するには、次のアクションのいずれかを行います。
- ダイアグラム ビューで、メッセージ リンクをオブジェクトのライフラインに沿って上、または下にドラッグします。 順序を変更すると、メッセージ リンクの番号は自動的に更新されます。
- オブジェクト インスペクタ で、シーケンス番号 フィールドを変更します。
- ダイアグラム ビューで、直接編集でシーケンス番号を変更します。
メッセージによるオブジェクトの生成を指定するには:
- シーケンス図でメッセージ リンクを選択します。
- メッセージ リンクの オブジェクト インスペクタ で、生成 フィールドをクリックします。
- リスト ボックスから [はい] を選択します。
結果: メッセージ リンクは、受信側のオブジェクトのライフラインではなく、オブジェクトのアイコンを指すようになります。 生成されるオブジェクトはライフラインに沿って下に移動し、そのオブジェクトが存在するのは生成側オブジェクトよりも時間的に遅いことが示されます。
デフォルトでは、[生成]プロパティは、オブジェクト インスペクタで[いいえ]に設定されています。
メッセージによるオブジェクトの消滅を指定するには:
- シーケンス図でメッセージ リンクを選択します。
- メッセージ リンクの オブジェクト インスペクタ で、[消滅] フィールドをクリックします。
- リスト ボックスから [はい] を選択します。
結果: オブジェクトは消滅します。
デフォルトで、消滅 プロパティは、オブジェクト インスペクタ で [いいえ] に設定されています。
ツール パレットを使用して、リターン リンクを指定するには:
- ツール パレット にある リターン リンク ボタンをクリックします。
- シーケンス図上で、メッセージ リンクのサプライヤ側となるオブジェクトのライフライン要素をクリックして、リターン リンクを描画します。
オブジェクト インスペクタを使用して、リターン リンクを指定するには:
- シーケンス図でメッセージ リンクを選択します。
- メイン メニューから 表示 > オブジェクト インスペクタ を選択、または、F4 を押します。
- オブジェクト インスペクタ で、リターン メッセージ フィールドのドロップダウン矢印をクリックして、[はい] を選択します。