IDEの起動時に「Socket error 10038」、「TCPサーバーを開く際にエラーが発生しました」などのアクセス違反が発生することがある
対象となるIDEのバージョン
- RAD Studio/Delphi/C++Builder 10.2 Tokyo以降
問題
全てのWindows環境で発生するわけではありませんが、10.2以降のIDEを起動すると、 表示されるエラーメッセージは、「Socket error 10038」、「TCPサーバーを開く際にエラーが発生しました」など、使用している製品のバージョンによって異なりますが、アクセス違反が発生することがあります。
原因
上記の実行環境で利用した場合、IDEが内部で使用しているアプリケーションテザリングの通信機能と干渉し、エラーが発生するケースが報告されています。
解決
同じエラーに遭遇した場合、「Fire UI ライブプレビューをブロードキャストする」のオプションを無効にしてください。
このオプションの変更は、以下の箇所で行うことができます。
[ツール]-[オプション]-[ユーザーインターフェース]-[フォームデザイナ]-[FireUIライブプレビュー]の「Fire UI ライブプレビューをブロードキャストする」のチェックを外す
※10.4.1ではデフォルトでこのオプションはFalseになっています。
なお、上記のオプションの設定は、Windowsレジストリ値に保持されます。
以下は、Fire UI ライブプレビューをブロードキャストする」のチェックを外した場合の10.2利用時のレジストリパスの例です。
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Embarcadero\BDS\19.0\LivePreview]
"LivePreviewBroadcast"="False"
上記のレジストリパスのうち19.0に相当する箇所は、利用している製品のバージョンに応じて値が異なります。例えば、
- 10.2の場合、19.0
- 10.3の場合、20.0
- 10.4の場合、21.0
にそれぞれ対応しています。
もしIDEのオプションから「Fire UI ライブプレビューをブロードキャストする」が無効にしても症状が改善しない場合は、上記レジストリのLivePreviewBroadcastの値をFalseに変更してください。