InterBase のインストール

提供: InterBase

インストールと製品登録

InterBase は、Web サイトからのダウンロード、もしくは InterBase 2020 Update 4 インストーラ(CD または DVD を使用したインストール)のどちらからでもインストール可能です。

InterBase 2020 Update 4 インストーラを使用すると、Windows および Mac OS X 上に InterBase をインストールできます。 このインストールの一環として、InterBase を製品登録できます。 XE3 テンプレート:Variable を製品登録しないとサーバーを起動できませんが、猶予期間内であれば登録せずに使用できます。 ライセンス情報を入力せずにサーバーを起動すると、登録キーを含むエラー メッセージがログ ファイル interbase.log に記録されます。 この登録コードとシリアル番号を使用すると、任意のコンピュータから http://reg.embarcadero.com に接続して、ソフトウェアを登録することができます。

InterBase をインストールして製品登録を行うと、基本レベルの機能が利用できます。機能の詳細なレベルは、Desktop Edition、ToGo Edition、Server Edition のどのエディションをインストールするかで異なります。 Desktop Edition と ToGo Edition は、Windows オペレーティング システムでのみ利用可能であることに注意してください。

ユーザー、プロセッサ、高度な暗号を追加する場合は、ソフトウェア ライセンスを購入する必要があります。 ライセンス キーおよび製品登録については、『操作ガイド』の「ライセンス管理」の章を参照してください。 『操作ガイド』やその他の InterBase のマニュアルは、/doc ディレクトリにあります。 詳細は、「ユーザー、プロセッサ、高度な暗号のライセンス管理」を参照してください。

メモ:旧バージョンの InterBase をお使いのユーザーの場合 - InterBase XE3 のライセンスは旧バージョンの InterBase ライセンスと互換性がありません。 InterBase 2020 Update 4 では新しいライセンスを購入する必要があります。

ダウンロードとインストール

InterBase 2020 Update 4 のダウンロード、インストール、製品登録の手順は次のとおりです。

  • InterBase 2020 Update 4 をローカル コンピュータまたはサーバーにダウンロードします。
  • .zip ファイルを新しいディレクトリに解凍します。
  • install_windows.exe を実行します。
  • 後述の「登録」の指示に従います。
  • InterBase を起動すると、製品が利用できます。
InterBase ToGo Edition および IBLite Edition に関するメモ: ToGo および IBLite エディションのインストール方法については、こちらをクリックして、「InterBase ToGo および IBLite クイック スタート」を開いてください。

インストーラの使用

クロスプラットフォーム インストーラを使用した InterBase のインストールおよび製品再登録の手順について説明します。 無理な場合を除き、できるだけインストーラを使用してください。 GUI インストーラが利用できない Linux 環境で使用できるコンソール(コマンドライン)インストーラもあります。 しかし、Linux のコンピュータでコマンドラインのインストーラを使用するためには、X Window がインストールされている必要があります。 コンソールからインストールする方法についてはコマンドライン インストールを参照してください。

  1. インストール前の準備:
  • そのコンピュータに初めて InterBase 2020 Update 4 をインストールする場合は、インストールの一部として製品を登録する必要があります。 旧バージョンからのアップグレードの場合も新規インストールの場合も、この手続きが必要です。 インストールの登録段階に入る前に、次のものがお手元にあることを確認してください。
    • 製品のトライアル版をダウンロードした後、または製品を購入したときに、電子メールで送られてきたシリアル番号。
    • EDN(Embarcadero Developer Network)のユーザー名とパスワード。 これまでに Embarcadero 製品を登録したことがある場合には、EDN のメンバとして EDN のユーザー名とパスワードが発行されています。 Embarcadero 製品を登録したことがなくても、EDN にオンラインで加入してメンバになっている場合もあります。 EDN のメンバでない場合には、インストールの登録段階で EDN に加入できます。
  • 旧バージョンからアップグレードする場合は、次の操作も実行する必要があります。
    • 旧バージョンの InterBase をアンインストールする前に、現在使用中のバージョンの InterBase を使って既存のデータベースをバックアップしてください。 InterBase 2020 Update 4 では、ODS(オンディスク構造体)15.0 を使用しています。 このバージョンの ODS は、新しいシステム テーブルの作成や既存のシステム テーブルの変更をサポートするために必要です。 InterBase 2020 Update 4 サーバーが旧バージョンの InterBase で作成されたデータベースに接続するときに、そのデータベースが自動的に ODS 15.0 にアップグレードされることはありません。 新しい ODS に移行するには、これらのデータベースを旧バージョンの InterBase でバックアップし、InterBase 2020 Update 4 IBConsole または gbak を使って復元する必要があります。
    • 最新の ODS にアップグレードされることを強くお勧めします。 ODS のバージョン 10、11、12 は、まだ利用可能ですが、サポート対象外です。 動作保証およびサポートの対象となっているのは、バージョン 13 とバージョン 15 です。
    • セキュリティ データベース(デフォルトは admin.ib)のバックアップ コピーを作成します。
    • ibconfig ファイルのバックアップ コピーを作成します。
    • InterBase サーバーを停止し、InterBase をアンインストールします。
    • どのインストールでも同じですが、アンチウイルス ソフトを含むすべての実行中のアプリケーションを停止することを強くお勧めします。
    • Linux ユーザーは、インストールするには root でログインしなければなりません。 Windows と Mac OSX のユーザーは、管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。
  1. インストール プログラムの実行:
    • Windows プラットフォームでは、install_windows.exe を実行します。
    • Linux プラットフォームでは、install_linux.sh を実行します。
    • Mac OSX プラットフォームでは、install_mac_osx.sh を実行します。
  1. インストール プログラムを初めて実行すると、パネルに次のオプションが表示されます。
    ボタン 機能
    [InterBase 2020 Update 4 のインストール] メインの InterBase 2020 Update 4 製品をインストールします。
    [InterBase 2020 Update 4 Web ページ] http://www.embarcadero.com/interbase に接続します。
    [InterBase セットアップ情報] このファイルを表示します。 インストール実行前に、このファイルを一読されることを強くお勧めします。
    [終了] インストール プログラムを終了します。
  1. [InterBase 2020 Update 4 のインストール]を選択します。
  2. Interbase 2020 Update 4 を選択し、[インストール] をクリックし、画面の指示に従って、使用許諾契約に同意します。
  3. 次のパネルでは、アーキテクチャを、32 または 64 から選択します。 また、インスタンスを一意に識別したい場合には、それも選択します。 デフォルト設定は「いいえ」です。
    メモ: アーキテクチャ オプションは、Windows 上の英語版インストーラのみに適用されます。
  4. [コンポーネントの選択]パネルでは、[サーバーとクライアント]、[クライアントのみ]、または[登録]を選択します。
  5. 次のパネル、[インストールの場所]では、デフォルトの場所が表示されています。 場所を変更したい場合には、変更します。
  6. [インストールの監視]パネルで[次へ]をクリックし、インストールを開始します。
  7. 一旦、インストーラが製品のインストールを完了したら、製品登録ダイアログが表示されます。
    • シリアル番号および EDN メンバ情報がある場合は、この時点で製品登録を行う必要があります。
    • EDN メンバでない場合は製品登録時に加入できます。 この時点で製品登録できない場合は [キャンセル] を選択します。 製品登録できる場合は、InterBase インストーラを再実行し、[Install Set] パネルで [Register] を選択するか、またはスタートアップ時にライセンス マネージャを起動します。
    • この時点で製品登録できない場合は、少なくともライセンス マネージャを使用してシリアル番号を追加していることを確認してください。こうすることで、登録が必須になるまでの 14 日間の猶予期間の間は、InterBase はデフォルトのライセンス パラメータを使用して機能します。
    • Linux では、シェル コマンドラインから登録したい場合には、次のコマンドを実行します:
    <interbase_home>/bin/LicenseManagerLauncher -i Console
  1. 登録パネルで、Embarcadero から受け取った電子メールに記載されているシリアル番号(Serial Number)と承認キー(Authorization Key)を入力します。
  2. 製品のインストール後に有効なシリアル番号を入力したが、その時点で製品登録を選択しなかった場合、InterBase 2020 Update 4 には、登録のために 14 日間の猶予があります。 ライセンス マネージャ ユーティリティを使用してシリアル番号を入力した場合は、[ファイル|保存] コマンドを確実に実行してください。これが行われないと猶予期間が無効となります。

登録

  1. EDN アカウントの認証情報を [ログイン名または電子メール] および [パスワード] のフィールドに入力します。 これまでに EDN アカウントを作成していない場合やパスワードを忘れた場合には、"作成を希望します" または "パスワードが不明です" をクリックしてください。
  2. [登録] をクリックすると、自動的にソフトウェア ライセンス ファイルがダウンロードされ、インストールされます。 処理が正常に行われない場合には、製品登録ダイアログの [接続中に問題が発生しました。] のリンクをクリックしてください。
InterBase 2020 Update 4 製品の登録に関する FAQ(よくある質問とその回答)を見るには、[登録]をクリックしてください。

ドライバのインストール

インストーラがまだ表示されている場合は最初のパネルに戻り、インストールするドライバを選択します。 表示されていない場合は InterBase インストーラを再実行し、[InterBase Connectivity Drivers のインストール] ボタンをクリックします。 インストールするドライバを選択し、画面の指示に従います。 JDBC ドライバは自動的にインストールされるため、ドライバの選択肢には含まれていません。

InterBase インストーラに備わっているドライバは次のとおりです。

InterBase 用 ADO.NET ドライバ
InterBase ODBC ドライバ


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インテリジェント インストーラを使用した InterBase の組み込み

InterBase 2020 Update 4 では、Windows インストーラ(英語版のみ)が採用され、InterBase の組み込みが簡単になりました。 インストーラは、 CD 内のディレクトリ Disk1\InstData\Windows\VM の中の、"ib_install.exe" という名前のファイルです。

ib_install.exe で使用できるコマンドライン オプションは次のとおりです。

  • /S(サイレント モードでインストーラを実行します)
  • /M=(このファイルにはインストールのカスタム設定内容が含まれます)

カスタム パラメータの値(たとえば values.txt)を次のように定義できます:

MAINDIR - InterBase ルート ディレクトリの場所
TCP_PORT - デフォルトは 3050
INSTANCE - デフォルトは gds_db
COMPONENTS - インストールされるコンポーネント名をコンマで区切ったリスト
ARCH - InterBase アーキテクチャ(32 または 64)を選択

たとえば、values.txt というファイルに次の値が保存されます。 ib_install.exe /s /m=values.txt というコマンドを実行します。このファイルの設定でサイレント インストーラを起動します。 値のファイルが見つからない場合、サイレント インストールは既に説明したデフォルトの値を使用します。

また、ib_install.exe を /s フラグを使用せずに実行することで、上記のようなファイルを使用して GUI インストーラにカスタム値を与えることができます。

メモ: ライセンス アクティベーション ファイル(*.slip)をインストールに含めるには、アクティベーション ファイルを ib_install.exe ファイルのあるディレクトリに保存します。

日本語版でのインストール

Java インストーラを使用した Windows 用日本語版インストール。

プロパティ ファイル

インストーラの名前は、Windows プラットフォームでは ib_install.exe です。 特定のインストール用の変数が入ったプロパティ ファイルを使用して、インストーラをカスタマイズできます。 プロパティ ファイルはインストーラと同じディレクトリに配置する必要があります。 プロパティ ファイルのサンプルは、InterBase CD の extras ディレクトリにあります。

プロパティ ファイルを使用したインストーラの実行

Windows の例(日本語版インストールのみ):

ib_install.exe -f ib_install.properties

Installer_UI

InstallAnywhere ベースのインストーラを実行するモード:

  • GUI
  • Silent
  • Console (UNIX プラットフォームのみ)

例:

INSTALLER_UI=silent

CHOSEN_INSTALL_SET

使用するインストール セット

  • Sever (サーバーとクライアント)
  • Client (クライアントのみ)
  • Register (GUI モードでのみ使用可能)

例: InterBase に使用する slip ファイルの場所

例:

SLIP_FILENAME=C:\\slipdir\\myslipfile.slip

USER_INSTALL_DIR

InterBase のインストール先ディレクトリ デフォルトは、C:\\Embarcadero\\InterBase です。

MULTI_INSTANCE

デフォルトでは No に設定されます。 InterBase 2020 Update 4 マルチインスタンス機能を利用する場合は MULTI_INSTANCE=Yes に設定します。 LABEL 変数と PORT 変数をデフォルト以外に設定して、システムで動作中の他のバージョンの InterBase を妨害しないようにすることが重要です。

SERVER_TCP_PORT

デフォルトは 3050 MULTI_INSTANCE が Yes に設定されている場合にのみ設定する必要があります。 サーバー コンピュータの他のプログラムを妨害しないポート番号を選択してください。

INSTANCE_NAME

デフォルトでは gds_db です。 MULTI_INSTANCE が Yes に設定されている場合にのみ設定する必要があります。

終了

InterBase のインストールと製品登録を完了します。 ユーザー、プロセッサ、またはインターネットの使用のために購入したライセンスがある場合は、サーバーを起動する前にライセンスを登録する必要があります。 ライセンス管理については「ユーザー、プロセッサ、高度な暗号のライセンス管理」を参照してください。

コマンドライン インストール

Linux の環境が GUI インストーラをサポートしてない場合は、以下の手順でコンソール インストールができます。

InstallAnywhere ベースのインストーラを使用する場合。 InstallAnywhere ベースのインストーラを実行するには、X Window System のライブラリが必要です。 ライブラリが使用できない場合は "Installer User Interface Mode not Supported" というエラー メッセージが表示されます。

また、InterBase XE3 には 14 日間の製品登録猶予期間がありますが、この期間は GUI インストールを行ったときのみ有効です。GUI のない Linux でインストールを行った場合、この猶予期間はありません。

InterBase のインストール

  1. InterBase サーバーが実行中の場合はサーバーをシャットダウンし、旧バージョンの InterBase をアンインストールします。
  2. InterBase の CD-ROM で、プラットフォーム(Linux)のディレクトリに移動し、-i フラグを指定して ib_install.bin を実行します。
ib_install.bin -i Console
表示された指示に従ってインストールを実行します。
  1. インストールが完了したら、サーバーを起動するために InterBase の製品登録を行う必要があります。
  • Linux で、シェル コマンドラインで登録する場合は、次のコマンドを実行してください。
<interbase_home>/bin/LicenseManagerLauncher -i Console
インストールに関するプラットフォーム固有の問題については、以下を参照してください。

ユーザー、プロセッサ、高度な暗号のライセンス管理

InterBase オプションの詳細については、Embarcadero InterBase ポータル を参照してください。 PDF マニュアル『操作ガイド』の「ライセンス管理」の章では、このトピックについてさらに詳細に扱っています。 同時接続ユーザーの追加、プロセッサの追加を有効にするためのソフトウェア ライセンスを別途購入できます。

製品登録を行うと、以下の基本機能が利用できます。

  • Desktop、ToGo、IBLite の各エディション: ローカル接続(同一コンピュータ)のみができます。8 つの CPU コア/プロセッサと 8 つの同時接続が有効になります。
  • 高度な暗号化が、Server、Desktop、ToGo Edition の製品 SKU 上で、デフォルトで有効になりました。 高度暗号化は IBLite Edition では有効にならない点に注意してください。
  • Server Edition: 8 つの CPU コア/プロセッサと 1 人のユーザー(4 つの接続)が有効になります。

Linux

InterBase 2020 Update 4 における Linux 32 ビットのサポート

InterBase は、Linux 32 ビットをサポートしています。

InterBase 2020 Update 4 のマルチインスタンス インストールの設定

マルチインスタンス インストールでは、/usr/interbase シンボリック リンクが自動作成されません。 InterBase の特定インスタンスを使用するには、INTERBASE 環境変数および LD_LIBRARY_PATH 環境変数を設定します。 "単一" インスタンスのインストールを行う場合、この設定は不要です。

カスタマイズ ファイルの保存

旧バージョンがインストールされているサーバーに InterBase 2020 Update 4 をインストールし、しかもカスタマイズ ファイルを保持したい場合は、たとえば以下のコマンドを実行して、カスタマイズ ファイルを安全な場所にコピーします。

gbak -b /usr/interbase/admin.ib /tmp/admin.ibk
cp /usr/interbase/ib_license.dat /tmp
cp /usr/interbase/ibconfig /tmp

以前のインストールでこれらのファイルをカスタマイズしていない場合、この手順は不要です。

サービスとしての InterBase の実行

サービスとして InterBase を実行するには次のコマンドを実行します。

/usr/interbase/examples/ibservice.sh -s[tart]

InterBase をサービスとして実行するように選択すると、コンピュータをマルチユーザー モードで動作させるたびに、InterBase サーバーが自動的に起動されます。

サービスとしてインストールした InterBase を削除するには、次のコマンドを実行します。

/usr/interbase/examples/ibservice.sh -r[emove]

この場合、必要に応じて、InterBase サーバーを手動で起動する必要があります。

Mac OSX

InterBase 2020 Update 4 Mac OSX のマルチインスタンス インストールの設定

マルチインスタンス インストールでは、/usr/interbase シンボリック リンクがインストール場所に自動作成されません。 InterBase の特定インスタンスを使用するには、INTERBASE 環境変数および DYLD_LIBRARY_PATH 環境変数を設定します。 "単一" インスタンスのインストールを行う場合、この設定は不要です。

サービスとしての InterBase の実行

製品をインストールすると、InterBase はサービスとして実行されるよう、自動的にセットアップされます。 お使いのコンピュータの /Library/StartupItems/ フォルダに、システムが起動したときに必ず InterBase サーバーを実行するためのエントリが作成されます。