アプリケーションへのオーディオ クリップやビデオ クリップの追加

提供: RAD Studio
移動先: 案内検索

グラフィックとマルチメディアの処理:インデックス への移動


メディア プレーヤー コンポーネントを使用すると、アプリケーションにオーディオ クリップやビデオ クリップを追加できます。メディア プレーヤーは、メディア デバイスを開き、そのデバイスで使用されているオーディオ クリップ/ビデオ クリップの再生、停止、一時停止、録音/録画を行います。メディア デバイスにはハードウェアとソフトウェアがあります。

Delphi VCL に関するメモ: Windows Vista か Windows 7 を使用している場合は、CommonAVI(たとえば Vcl.ComCtrls.TAnimateParams.CommonAVI)が正常に動作するように、uses 句に ShellAnimations を追加する必要があります。この追加で、Windows XP の場合と似た AVI リソースがリンクされます。

C++ VCL に関するメモ: Windows Vista か Windows 7 を使用している場合は、CommonAVI(たとえば Vcl.ComCtrls.TAnimateParams.CommonAVI)が正常に動作するように、#include 句に ShellAnimations をインクルードする必要があります。この追加で、Windows XP の場合と似た AVI リソースがリンクされます。

オーディオ クリップやビデオ クリップをアプリケーションに追加するには:

  1. [ツール パレット]の[System]カテゴリにあるメディア プレーヤー アイコンをダブルクリックします。フォームにメディア プレーヤー コントロールが追加されます。
  2. [オブジェクト インスペクタ]を使って、[Name]プロパティを選択し、メディア プレーヤー コントロールの新しい名前を入力します。追加したメディア プレーヤー コントロールを呼び出すには、この名前を使用します。新しい名前は Delphi の識別子として有効なものでなければなりません。設計時プロパティを入力するときとイベント ハンドラを作成するときは、常に[オブジェクト インスペクタ]を使います。
  3. [DeviceType]プロパティを選択し、AutoOpen プロパティまたは Open メソッドを使って開くのに適したデバイスの種類を指定します (DeviceType が dtAutoSelect の場合、デバイスの種類は、FileName プロパティで指定されたメディア ファイルのファイル拡張子に基づいて選択されます)。デバイスの種類と機能の詳細については、以下の表を参照してください。
  4. デバイスのメディアがファイルに格納される場合は、FileName プロパティを使ってメディア ファイルの名前を指定します。
    1. [FileName]プロパティを選択したあと参照([...])ボタンをクリックし、使用可能なローカル ディレクトリまたはネットワーク ディレクトリからメディア ファイルを選択します。
    2. [ファイルを開く]ダイアログの[開く]をクリックします。
    あるいは、オーディオやビデオが格納されているメディア(ディスクやカセットなど)を実行時に挿入します。
  5. [AutoOpen]プロパティを True に設定します。この設定では、メディア プレーヤー コントロールを含んだフォームが実行時に作成されると、指定したデバイスがメディア プレーヤーで自動的に開かれます。AutoOpen プロパティが False の場合、デバイスは Open メソッドを呼び出して開く必要があります。
  6. [AutoEnable]プロパティを True に設定すると、メディア プレーヤーの各ボタンが実行時に必要に応じて自動的に有効または無効になります。あるいは、[EnabledButtons]プロパティをダブルクリックすると、各ボタンを有効/無効に応じて True/False に設定できます。
    ユーザーがメディア プレーヤー コンポーネント上のボタンをクリックすると、マルチメディア デバイスは、ボタンに応じて動作(再生、一時停止、停止など)します。デバイスはまた、操作ボタン(再生、一時停止、停止、次へ、前へ、など)に対応する TMediaPlayer のメソッドで制御することもできます。
  7. メディア プレーヤーのコントロール バーをフォームに配置するには、クリックしてフォーム上の適切な場所までドラッグするか、[Align]プロパティを選択してドロップダウン リストから整列位置を選択します。
    実行時にメディア プレーヤを非表示にする場合は、[Visible]プロパティを False に設定し、適切なメソッド(PlayPauseStopNextPreviousStepBackStartRecordingEject)を呼び出してデバイスを制御します。
  8. その他にも、Vcl.MPlayer.TMediaPlayer コントロールの設定を変更します。たとえば、メディアに表示ウィンドウが必要な場合は、Display プロパティを、メディアを表示するコントロールに設定します。デバイスが複数のトラックを使用している場合は、Tracks プロパティを、目的とするトラックに設定します。

マルチメディア デバイスの種類と機能:

デバイス種別 使用するソフトウェア/ハードウェア 再生対象 複数トラックの使用 表示ウィンドウの使用

dtAVIVideo

AVI ビデオ プレーヤー(Windows 用)

AVI ビデオ ファイル

×

dtCDAudio

CD オーディオ プレーヤー(Windows 用または一般用)

CD オーディオ ディスク

×

dtDAT

DAT(デジタル オーディオ テープ)プレーヤー

DAT

×

dtDigitalVideo

デジタル ビデオ プレーヤー(Windows 用)

AVI ファイル、MPG ファイル、MOV ファイル

×

dtMMMovie

MM ムービー プレーヤー

MM フィルム

×

dtOverlay

オーバーレイ デバイス

アナログ ビデオ

×

dtScanner

イメージ スキャナ

再生用ではない(録画で画像をスキャン)

×

×

dtSequencer

MIDI シーケンサ(Windows 用)

MIDI ファイル

×

dtVCR

VCR(ビデオ カセット レコーダ)

ビデオ カセット

×

dtWaveAudio

WAVE オーディオ プレーヤー(Windows 用)

WAV ファイル

×

×



メディア プレーヤー コントロールの使用の詳細については、「オーディオ クリップやビデオ クリップの追加の例(VCL のみ)」を参照してください。

関連項目