ターゲット ファイル
アプリケーションのコンパイル、ビルド、実行:インデックス への移動
.targets
ファイルは MSBuild 準拠の XML ファイルで、プロジェクトに追加してビルド プロセスのカスタマイズを可能にするものです。 .targets
ファイルの <Target>
ノードには、MSBuild スクリプトを記述することができます。
また、.targets
ファイルでプロジェクト プロパティ値の追加や変更も行えます。 .NET Framework SDK やインターネットで入手可能なさまざまな MSBuild タスク(Zip
、SVNCheckout
、Mail
など)を利用できるほか、自分でカスタム タスクを作成することもできます。
まとめ:
.targets
ファイルは、MSBuild スクリプトと実行するタスクのリストを記述した<Target>
ノードのある XML ファイルです。- IDE でプロジェクトの
.targets
ファイルを作成、追加、有効化、または削除することができます。
.targets
ファイルの追加
メニュー コマンドか プロジェクト マネージャ のコンテキスト メニューを使って、.targets
ファイルを作成しプロジェクトに追加します。 <Project>
ルート ノードと名前空間属性だけの最小限の .targets
ファイルが IDE により生成されます。 そのあと、<Project>
ノード内に MSBuild スクリプトを追加することができます。
デフォルトでは、.targets
ファイルはプロジェクトには追加されますが、使用されません。 プロジェクト マネージャ で .targets
ファイルを有効にすると、.targets
ファイルが MSBuild <Import>
としてプロジェクトに追加されます。 すべての .targets
ファイルには、エラーのない正しい MSBuild スクリプトが含まれていなければなりません。 ファイルにエラーがあれば、それが通知されるほか、無効な .targets
ファイルがプロジェクトで参照されている場合は、そのファイルは無効になり、エラーが修正されるまでは再度有効にすることはできません。 MSBuild では <Import>
要素を直接ディスクからのみ読み取ることができるので、.targets
ファイルは、メイクまたはビルドの前やそのいずれかのターゲットを呼び出す前にディスクに保存しておく必要があります。
.targets
ファイルのターゲット要素
.targets
ファイルのターゲット要素には、MSBuild で実行する一連のタスクが記述されています。 その形式は次のとおりです。
<Target Name="Target Name"
DependsOnTargets="DependentTarget"
Inputs="Inputs"
Outputs="Outputs"
Condition="'String A' == 'String B'">
<Task> … </Task>
<OnError … />
</Target>
ターゲット要素の詳細については、「ターゲット要素(MSBuild)(MSDN)」を参照してください。
.targets
ファイルの利用
.targets
ファイルに正しい <Target>
要素が記述されている場合、その .targets
ファイルが有効になっていれば、プロジェクト マネージャから MSBuild を使用して、それらのターゲットを呼び出すことができます。
.targets
ファイルでは、その中のターゲットやタスクで使用するプロパティ、ターゲット、項目グループを独自に宣言することができます。プロジェクト ファイル内のプロパティや項目グループを参照することもできます。これには、標準 CodeGear.targets
ファイル(C:\Program Files (x86)\Embarcadero\Studio\17.0\bin
にインストールされている)からインポートしたものなどが含まれています。なお、このディレクトリ内の .targets
ファイルはどれも変更しないでください。 誤った編集によって IDE が正常に機能しなくなるおそれがあるからです。
- ヒント:
.targets
ファイルの詳細については、「MSBuild .Targets ファイル(MSDN)」を参照してください。