FireDAC の使用
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概要
マルチデバイス開発のために、FireDAC では以下のプラットフォームをサポートしています。
- Windows x86 および x64
- Mac OS X x86
- iOS
- Android
一般に、Linux、Mac OS X、iOS、Android での FireDAC アプリケーション開発は Windows での開発と似ていますが、以下のように、いくつかの点で異なります。
- FireDAC GUI コンポーネントの FireMonkey による実装を使用する場合は、GUIx コンポーネントが Provider = 'FMX' になっている必要があり、同じくコンソールによる実装を使用する場合は、同コンポーネントが Provider = 'Console' になっている必要があります。なお、Provider = 'FMX' または 'Console' に切り替えるには、"uses" 句から FireDAC.VCLUI.Xxx ユニットを削除しなければならない場合があります。
- TFDPhysDriverLink.VendorLib や TFDCustomManager.ConnectionDefFileName などの、FireDAC プロパティの設計時パスを指定しないようにします。デフォルト値、FireDAC 構成ファイル、パス変数のいずれかを使用します。
- アプリケーションと DBMS クライアント ダイナミックリンク ライブラリのビット数は同じでなければなりません。x86 実行可能ファイルでは x86 ライブラリを使用し、x64 実行可能ファイルでは x64 ライブラリを使用します。
- Linux および Mac OS では、ODBC ベースのドライバ(SQL Server、IBM DB2、SQL Anywhere)を使用するのに、TFDPhysXxxxDriverLink.ODBCDriver プロパティまたは構成ファイルを使って ODBC ドライバを明示的に指定しなければならない場合があります。
- Microsoft Access ドライバは Windows プラットフォームでのみサポートされています。
- Microsoft SQL Server ODBC ドライバと FreeTDS ODBC ドライバは動作および品質がかなり異なります。
- SQLite ドライバでは、Win32 および Win64 の場合にのみ静的リンクをサポートしています。その他のプラットフォームの場合は、ダイナミックリンク ライブラリを用意する必要があります。
- ユーティリティは Windows の場合にのみ提供されます。
FireDAC の構成
Mac OS X および Linux 上で複数のアプリケーションで共有される永続接続定義や仮想ドライバを使用するには、以下の手順が必要です。
- ~/.firedac フォルダを作成します。
- 以下の内容の fd.conf ファイルを作成します(たとえば FireDAC\DB\fd.conf.linux を参照)。
[main]
FDHOME=$(HOME)/.firedac
ConnectionDefFile=$(FDHOME)/FDConnectionDefs.ini
DriverFile=$(FDHOME)/FDDrivers.ini
- FireDAC/DB/FDConnectionDefs.linux を例に接続定義ファイルを作成します。これを ~/.firedac/FDConnectionDefs.ini にコピーしたあと、必要な接続定義をそれに追加します。このファイルはなくてもかまいません。
- FireDAC/DB/FDDrivers.linux を基にドライバ構成ファイルを作成します。これを ~/.firedac/FDDrivers.ini にコピーしたあと、必要なドライバ構成をそれに追加します。このファイルはなくてもかまいません。