単純な COM サーバーの作成：概要
Delphi は、さまざまな COM オブジェクトの作成を支援するウィザードを提供しています。最も単純な COM オブジェクトは、クライアントが呼び出すことができるデフォルト インターフェイスを通じてプロパティとメソッド（および場合によってはイベント）をエクスポーズするサーバーです。
シンプルな COM オブジェクトを作成するプロセスを簡単にするには、特に 2 つのウィザードがあります：
- ［COM オブジェクト ウィザード］は、デフォルト インターフェイスを IUnknown から継承するか、システムに既に登録されているインターフェイスを実装する、軽量の COM オブジェクトを構築します。 このウィザードは、作成できる COM オブジェクトの種類に最も柔軟性があります。
- オートメーション オブジェクト ウィザードは、デフォルト インターフェイスを IDispatch から継承する、シンプルなオートメーション オブジェクトを作成します。IDispatch は、標準的なマーシャリング メカニズムと、インターフェイス呼出しの遅延バインディングのサポートを提供します。
メモ： COM は、特定の状況を処理するための、標準インターフェイスとメカニズムを数多く定義しています。Delphi ウィザードは、大抵の共通のタスクを自動化します。しかしながら、カスタム マーシャリングなど、一部のタスクにおついては、Delphi ウィザードでサポートされていません。これについては、また Delphi で明示的にサポートされていないそのほかの技術については、Microsoft デベロッパ ネットワーク（MSDN）のドキュメントをを参照してください。Microsoft Web サイトでは、COM サポートについての最新情報が提供されています。
COM オブジェクトの作成の概要
オートメーション オブジェクト ウィザード を使用して新しいオートメーション サーバーを作成するにしても、COM オブジェクト ウィザードを使用して、その他のタイプの COM オブジェクトを作成するにしても、作業手順は変わりません。
COM オブジェクトを作成するには：
- COM オブジェクトを設計します。
- COM オブジェクト ウィザードまたはオートメーション オブジェクト ウィザードを使用して、サーバー オブジェクトを作成します。
- オブジェクトがクライアントに公開するインターフェイスを定義します。
- COM オブジェクトを登録します。
- アプリケーションをテストおよびデバッグします。