DataSnap の概要とアーキテクチャ

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DataSnap(旧名称 MIDAS)は、多層アプリケーション、とりわけ多層データベース アプリケーションの開発を可能にする Delphi 技術です。 C++Builder でも完全にサポートされています。 DataSnap は、MIDAS とは別のものです。 DataSnap を使用すると、インターネット、ローカル ネットワーク、またはローカル ホストを介して通信するクライアント/サーバー アプリケーションを作成できます。

DataSnap の主な特長は、サーバー上に実装されているメソッドをクライアント アプリケーションから呼び出せることです。DataSnap では、サーバー メソッドのプロトタイプを含め、クライアントがサーバーと通信するのに必要なインターフェイスが自動的に生成されます。

DataSnapCloud.png

DataSnap では、TCP/IP または HTTP での JSON(JavaScript Object Notation)データ内容のセキュアな転送を用いて、クライアントがサーバーと安全に通信するための手段を提供します。通信チャネルの両端で暗号化や圧縮のためにフィルタを定義できることで、セキュリティが向上します。

DataSnap 技術のもう 1 つの利点は、サーバーに対する変更をすべてのクライアント アプリケーションに非同期的に通知できるため、クライアント側で適切なアクションを取れることです。コールバックでは、クライアントからサーバー メソッドを呼び出す必要はまったくありません。

DataSnap を使ってアプリケーションを作成する方法の例については、次のトピックを参照してください。

DataSnap のアーキテクチャ

DataSnap 技術により、クライアントとサーバーの一方または両方でDelphi や C++Builder アプリケーションが動作するようなクライアント/サーバー アプリケーションを開発できるようになります。クライアントとサーバーの通信は、ローカル ホスト、ローカル ネットワーク、インターネットのいずれかを介して行うことができます。TSQLConnection コンポーネントの CommunicationProtocol プロパティを TCP/IP または HTTP に設定することで、設計時に接続のタイプを選択することができます。

クライアント/サーバー間の通信は、JSON(JavaScript Object Notation)データ内容の交換を通じて実現されます。 サーバーの応答も、WebBroker 技術を用いて HTML 形式で送信できます。

クライアントかサーバーのどちらかでファイアウォールが動作している場合でも、DataSnap では、トンネルを介してデータ転送ルートを設定し、ファイアウォールを乗り越えてクライアント/サーバー間の通信を行うことができるようにするオプションを提供しています。

DataSnap では、同一のアプリケーションにクライアントとサーバーを両方とも実装することができます。これはインプロセス接続とも呼ばれます。

関連項目