VCL 例外クラス
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VCL には多くの組み込みの例外クラスがあり、ゼロ除算、ファイル I/O エラー、無効な型キャスト、その他の例外条件を自動的に処理します。 すべての VCL 例外クラスは、1 つのルート オブジェクト System.SysUtils.Exception から派生します。 Exception には例外を処理するための、一貫性のあるインターフェイスがアプリケーションで利用できます。 VCL 例外がデフォルトで表示するメッセージの文字列を示します。
次の表に、VCL で定義された例外クラスの選択対象のリストを示します。
主要な例外クラス :
例外クラス | 説明 |
---|---|
EAbort |
エラー メッセージ ダイアログ ボックスを表示せずに、イベントのシーケンスを停止します。 |
EAccessViolation |
不正なメモリ アクセスのエラーがないかをチェックします。 |
EBitsError |
論理型の配列に対する不正なアクセスを防止します。 |
EComponentError |
コンポーネントの登録や名前変更を試みて失敗した場合に通知します。 |
EConvertError |
文字列やオブジェクトの変換エラーを示します。 |
EDatabaseError |
データベース アクセス エラーを示します。 |
EDBEditError |
指定したマスクと互換性がないデータを捕捉します。 |
EDivByZero |
整数のゼロ除算エラーを捕捉します。 |
EExternalException |
認識できない例外コードを通知します。 |
EInOutError |
ファイル入出力エラーを表します。 |
EIntOverflow |
割り当てられたレジスタに対して整数の計算結果が大きすぎることを示します。 |
EInvalidCast |
不正な型キャストがないかをチェックします。 |
EInvalidGraphic |
認識できない形式のグラフィック ファイルを扱おうとしたことを示します。 |
EInvalidOperation |
コンポーネントに対して無効な操作をしようとしたときに発生します。 |
EInvalidPointer |
無効なポインタ操作の結果として発生します。 |
EMenuError |
メニュー項目に関する問題を表します。 |
EOleCtrlError |
ActiveX コントロールへのリンクに関する問題を検出します。 |
EOleError |
OLE オートメーション エラーを示します。 |
EPrinterError |
印刷エラーを通知します。 |
EPropertyError |
プロパティの値を設定しようとして失敗した場合に発生します。 |
ERangeError |
整数値が、代入先の宣言された型に対して大きすぎることを示します。 |
ERegistryException |
レジストリ エラーを示します。 |
EZeroDivide |
浮動小数点数のゼロ除算エラーを捕捉します。 |
もちろん、固有の状況を処理するために独自の例外クラスを作成しなければならない場合もあります。 Exception 型の派生クラスを作成し、必要な数のコンストラクタを作成(または SysUtils ユニットにある既存のクラスからコンストラクタをコピー)することによって新しい例外クラスを宣言できます。