RAD Studio 11のFMX版のWebBrowserをWindows上で実行し、navigateメソッドでURLを指定しても画面に何も表示されない
対象となる製品
- RAD Studio 11.0 Alexandria
- C++Builder 11.0 Alexandria
- Delphi 11.0 Alexandria
概要
RAD Studio 11.0のFireMonkey版のTWebBrowserでは、Windowsプラットホーム上で実行した場合、従来のInternet ExplorerをベースとしたWebブラウザコントロールの他に、Microsoft Edge ChromiumベースのWebView2をラップした新しいWebブラウザコントロールがサポートされました。
このWebView2コントロールは、RAD Studio 10.4では既にVCLのTEdgeBrowserコンポーネントとして利用できます。詳しくはこちらを参照ください。
RAD Studio 11.0のFireMonkey版のTWebBrowserでは、新しくWindowsEngineというプロパティが追加されています。
プロパティ WindowsEngineがサポートしている値は、以下の通りです。
- EdgeIfAvailable: TWebBrowser は、使用可能なら WebView2 ブラウザ コントロールを使用し、それでなければ、従来の IE WebBrowser コントロールを使用します。
- EdgeOnly: TWebBrowser は、WebView2 ブラウザ コントロールを使用しようとしますが、それが不可能だった場合、フォールバック オプションがないため、ブラウジングはできなくなります。
- IEOnly: TWebBrowser は、IE WebBrowser コントロールを使って従来通り機能します。
- None: TWebBrowser は、ブラウジングできないため、画面に何も表示されません。
WindowsEngineプロパティのデフォルトは、 None であるため、必ずこのプロパティ値を変更しください。
なお、WebView2 ブラウザ コントロールを使用するためには、FMXアプリケーションをデプロイするWindows環境に対してWebView2Loader.dllとMicrosoft WebView2 ランタイムのインストールが必要です。これはVCLのTEdgeBrowserコンポーネントと同じ利用条件となります。詳しくは、こちらを参照してください。