[資格リスト]

提供: RAD Studio
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[プロジェクト|オプション...|資格リスト]

アプリケーションがシステムとどうやり取りするかを資格で記述します。資格はキーと値のペアで、プロパティ リスト ファイルに定義されており、ターゲットに対する特定の機能やセキュリティ権限を付与するものです。たとえば、アプリケーションからカメラ、ネットワーク、ユーザー データ(アドレス帳など)にアクセスする必要があることを示す資格キーがあります。

オプション 説明

[ターゲット]、[適用...]、[保存...]

[ターゲット]オプション」を参照。

共通項目

[<プロジェクト名> のプロジェクト オプション]ページの共通項目」を参照。

資格リスト

[資格リスト]では、実行時にプログラムがシステム リソースにアクセスできるかどうかを制御します。具体的な資格を設定すると、アプリケーションの実行時にその権限を使用できます。

この[資格リスト]では、現在のプロジェクトの資格オプションを設定します。[ターゲット]コンボ ボックスで、サポートされていないターゲット プラットフォームを選択すると、このリストは空になります。

[資格リスト]オプション 説明

左側の列

ターゲット プラットフォームの資格を一覧表示します。ほとんどの資格は論理値(True/False)です。

右側の列

資格の設定を指定します。TrueFalse のどちらかです。

オプションの値を変更するには、以下のいずれかを行います。

  • チェックボックス NewerTrueCheckbox.png をクリックします(たとえば、False から True へ変更するため、など)。
  • 下向き矢印 下向き矢印 をクリックして表示された選択肢から選択します。

Android の資格リスト

現在の Android プロジェクトの資格オプションを設定します。[ターゲット]コンボ ボックスで[Android プラットフォーム]を選択してください。

Android アプリケーションで設定可能な資格には、たとえば次のようなものがあります。

Mac OS X の資格リスト

現在の Mac OS X プロジェクトの資格オプションを設定します。[ターゲット]コンボ ボックスで[OS X プラットフォーム]を選択してください。

設定可能な資格には、たとえば次のようなものがあります。

  • [USB デバイスとのやり取り]
  • [読み書きアクセス (アドレス帳)]
  • [読み取り専用アクセス (音楽フォルダ)]
  • [コンピュータの地理的位置の利用]


メモ: 資格が制限されているのは、Apple のサンドボックスの要件のためです。

iOS の資格リスト

RAD Studio では現在の iOS プロジェクトの資格を IDE から設定することはできません。ただし、資格ファイルを手動でカスタマイズすることはできます。

RAD Studio Seattle Subscription Update 1 では、[資格リスト]オプション ページに新しいオプションが追加されて、iOS 9.0 に対して HTTP プロトコルの要求を行えるようになっています。このオプション(デフォルトでオン)を使用すると、iOS の ATS(App Transport Security)セキュリティ機能を無効にすることで以下を実現できます。

  • HTTP と HTTPS のどちらのプロトコルを使用しているかに関係なく、接続を行うことができます。
  • TLS のバージョンが古いサーバーに接続することができます。
  • 前方秘匿性(Forward Secrecy:FS)をサポートしていない暗号スイートを使用することができます。
メモ: ATS ではすべての HTTP 要求が自動的に HTTPS に変換されます。そのため、ATS が有効なときにセキュアでない接続を行おうとするとエラーになります。詳細は、Apple 社のドキュメントを参照してください。


メモ: 資格が制限されているのは、Apple のサンドボックスの要件のためです。

iOS または Mac OS X の資格リストのカスタマイズ

RAD Studio では、プロジェクトごとに資格ファイルを手動で編集することもできますし、すべてのプロジェクトに適用される資格キーをあらかじめ定義しておくこともできます。

iOS ターゲット プラットフォーム、Mac OS X ターゲット プラットフォーム向けのアプリケーションを、初めてビルドする際に、RAD Studio はファイルをプロジェクト フォルダに追加します(ターゲットにより、Entitlement.TemplateiOS.xml または Entitlement.TemplateOSX32.xml に)。iOSMac OS X 向けのアプリケーションをビルドすると必ず、RAD Studio はこのファイルを読み取り、ファイル内のプレースホルダをプロジェクト オプションの実際の値に置き換え、その結果の内容を出力ファイルに書き込みます(<プロジェクト フォルダ>\<プラットフォーム>\<ビルド構成>\<プロジェクト名>.entitlements)。この出力ファイルは xml ファイルで、iOSMac OS X のアプリケーションの配置時に、RAD Studio が生成するパッケージに含まれています。

プロジェクト オプションとしてビジュアルに定義できないカスタム データを(ターゲットに応じて)Entitlement.TemplateiOS.xml ファイルまたは Entitlement.TemplateOSX32.xml ファイルに含める必要がある場合には、そのファイルの内容をカスタマイズすることができます。

1 つのプロジェクト向けに資格リストをカスタマイズするには、プロジェクト フォルダにある xml ファイルの内容を編集します。ファイルの名前はターゲットにより、Entitlement.TemplateiOS.xml または Entitlement.TemplateOSX32.xml になります。

すべてのプロジェクトに適用される資格キーをあらかじめ定義しておくこともできます。iOS または Mac OS X ターゲット プラットフォーム向けに初めてプロジェクトをビルドする際、RAD Studio がプロジェクトに追加する xml ファイルは、ターゲットに応じて、C:\Users\<username>\AppData\Roaming\Embarcadero\BDS\17.0\Entitlement.TemplateiOS.xml または Entitlement.TemplateOSX32.xml から取得されます。新規プロジェクトに使用する xml ファイルを異なるものにしたい場合には、これらのファイルを編集します。

警告: プロジェクト独自の資格ファイルを持たせるには、プロジェクトを固有のフォルダに保存する必要があります。
メモ: 共通の xml ファイルとプロジェクトの xml ファイルの名前が同じであることに注意してください。すべてのプロジェクトの基となる資格を変更するのか、具体的な 1 つのプロジェクトの資格だけを変更するのかに、気を配る必要があります。

関連項目