VCL フォーム Web ブラウザ アプリケーションを構築する
Web ブラウザ アプリケーションを作成する手順は以下のとおりです。
- VCL フォームを作成する。
- TWebBrowser コンポーネントをフォームに追加する。
- URL の入力と、ブラウザを使った起動およびページ移動を行うコントロールを追加する。
- 起動およびページ移動を行うコードを記述する。
- アプリケーションを実行する。
ユーザー インターフェイスの設計
- [ファイル|新規作成|その他...]の[Delphi プロジェクト]または [C++Builder プロジェクト] を選択し、[VCL フォーム アプリケーション]アイコンをダブルクリックします。VCL フォーム デザイナが表示されます。
- [ツール パレット]の[Win32]ページから、[TToolBar]コンポーネントをフォームに配置します。
- [ツール パレット]の[Standard]ページから、[TButton]コンポーネントを 3 つと[TEdit]コンポーネントを 1 つ、ツールバー コンポーネント上に配置します。
- TButton の Caption プロパティを、それぞれ「Back」、「Forward」、「Home」に設定します。
- フォーム デザイナで編集ボックスを選択し、[オブジェクト インスペクタ]で Align プロパティに alClient を選択します。
- [ツール パレット]の[Internet]ページから、[TWebBrowser]コンポーネントをフォームに配置します。
- フォーム デザイナで TWebBrowser コンポーネントを選択し、[オブジェクト インスペクタ]で Align プロパティに alClient を選択します。
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- メモ: ウィンドウのサイズがブラウザ ページ全体を表示できるだけ大きくない場合、アプリケーションを実行してブラウザ ウィンドウを起動すると、TWebBrowser コンポーネントによってスクロール バーが追加されます。
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- 上記の手順が済むと、フォームは次の図のようになっているはずです。
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Web ブラウザを使用するコードの追加
- [オブジェクト インスペクタ]で、TButton コンポーネントそれぞれの OnClick イベントと TEdit コンポーネントの OnChange イベントについて、イベント ハンドラを作成します。
- 最初のボタン の OnClick のイベント ハンドラに、以下のコードを追加します。
Delphi の場合:
procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject);
begin
WebBrowser1.GoBack;
end;
C++ の場合:
void __fastcall TForm1::Button1Click(TObject *Sender) {
WebBrowser1->GoBack();
}
Delphi の場合:
procedure TForm1.Button2Click(Sender: TObject);
begin
WebBrowser1.GoForward;
end;
C++ の場合:
void __fastcall TForm1::Button2Click(TObject *Sender) {
WebBrowser1->GoForward();
}
Delphi の場合:
procedure TForm1.Button3Click(Sender: TObject);
begin
WebBrowser1.GoHome;
end;
C++ の場合:
void __fastcall TForm1::Button3Click(TObject *Sender) {
WebBrowser1->GoHome();
Delphi の場合:
procedure TForm1.Edit1Change(Sender: TObject);
begin
WebBrowser1.Navigate(Edit1.Text);
end;
C++ の場合:
void __fastcall TForm1::Edit1Change(TObject *Sender) {
WebBrowser1->Navigate2(Edit1->Text);
}
アプリケーションの実行
- [実行|実行] を選択して、アプリケーションを構築し、実行します。
- 編集ボックスに Web ページの URL を入力します。TWebBrowser ウィンドウでブラウザが起動します。
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- 実行した結果は次のようになります。