TADOConnection を使用したデータ ストアへの接続

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1 つまたは複数の ADO データセットとコマンド コンポーネントは、Data.Win.ADODB.TADOConnection を使用して、データ ストアへの単一の接続を共有することができます。 これを行うには、データセットとコマンド コンポーネントを、それらの Connection プロパティを介して接続コンポーネントと関連付けます。 設計時には、オブジェクト インスペクタConnection プロパティで、希望する接続コンポーネントをドロップダウン リストから選択します。 実行時では、Connection プロパティへの参照を割り当てます。 たとえば、次の行では、TADODataSet コンポーネントを TADOConnection コンポーネントに関連付けてます。

 ADODataSet1.Connection := ADOConnection1;
 ADODataSet1->Connection = ADOConnection1;

接続コンポーネントは、ADO 接続オブジェクトを表します。 接続オブジェクトを使用して接続を確立する前に、接続したいデータ ストアを識別しなければなりません。 大抵は、ADOdb.TADOConnection.ConnectionString プロパティを使用してその情報を提供します。 ConnectionString は、セミコロン区切りの文字列で、1 つまたは複数の名前付き接続パラメータのリストです。 これらのパラメータは、接続情報を含むファイルの名前または ADO プロバイダの名前、そして、データ ストアを識別する参照を指定することにより、データ ストアを識別します。 この譲歩を提供するには、以下の事前定義パラメータ名を使用します:

接続パラメータ: 

パラメータ 説明

プロバイダ

接続に使用するローカル ADO プロバイダの名前

データソース

データ ストアの名前

ファイル名

接続情報を格納するファイル名

リモート プロバイダ

リモート マシン上に存在する ADO プロバイダの名前

リモート サーバー

リモート プロバイダを使用する際のリモート サーバーの名前



したがって、ConnectionString の典型的な値は次の形式になります。

Provider=MSDASQL.1;Data Source=MQIS

メモ: Provider プロパティを使用して ADO プロバイダを指定する場合、ConnectionString の接続パラメータには、ProviderRemote Provider パラメータを入れる必要はありません。 同様に、DefaultDatabase プロパティを使用する場合、Data Source パラメータを指定する必要はありません。

上に一覧されているパラメータに加え、ConnectionString は、使用している特定の ADO プロバイダに特化した接続パラメータも含めることができます。 これらの追加接続パラメータは、ユーザー ID やパスワードなど、ログイン情報をコードに入れたい場合などに使用できます。

設計時、接続文字列エディタを使用して、リストから接続要素(プロバイダやサーバーなど)を選択して、接続文字列を構築することができます。 オブジェクト インスペクタConnectionString プロパティの省略ボタン[...] をクリックして、接続文字列エディタを起動します。これは ADO によって提供されている ActiveX プロパティ エディタです。

ConnectionString プロパティ(そして、任意で Provider プロパティ)を指定すると、ADO 接続コンポーネントを使用して、ADO データ ストアと接続または切断します。ただし、その前に他のプロパティを使用して、接続の微調整をする必要がある場合もあります。 データ ストアを接続または切断したら、TADOConnection により、すべてのデータベース接続コンポーネントに共通するもの以外の、追加イベントにも応答することができます。

メモ: 接続コンポーネントの Connected プロパティを True に設定して、接続を明示的にアクティブにしない場合、最初のデータセット コンポーネントがオープンされた際、または、ADO コマンド コンポーネントを使用してコマンドを最初に実行した際に、自動的に接続が確立されます。

関連項目

コード サンプル