10.3 Rio - リリース 2

提供: RAD Studio
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RAD Studio 10.3 Rio の更新版がリリースされました(2019年7月18日)。

メモ:

RAD Studio 10.3 Rio - リリース 2(10.3.2)がインストール可能になっています。10.3.2 は、10.3 および 10.3.1 の機能セットの上に製品全般にわたって新機能を追加することで構築されています。有効なアップデート サブスクリプション カスタマーに対して、Delphi 10.3 Rio、C++Builder 10.3 Rio、RAD Studio 10.3 Rio のアップデートが提供されます。

10.3 Rio(2018/11/22)または 10.3 Rio - リリース 1(2019/2/14)をすでにインストールしている場合には、10.3 Rio - リリース 2 をインストールするにあたって、設定を保持するためには、すべてアンインストールの後最新版をインストールする必要があります。また設定は、設定移行ツールでも保持可能です。

10.3 Rio - リリース 2 では、次の新機能追加、機能強化、および品質向上が行われています:

10.3.2 の新機能

Delphi macOS 64 ビット

Delphi に対する macOS 64 ビット アプリケーション サポートが 10.3.2 で新たに追加されました。App Store に登録可能な macOS 64 ビット アプリケーションをビルドし、macOS 公証サポートで完了させることができます。Delphi 10.3.2 で、macOS ユーザーの大きな顧客層に公開することができます。

  • macOS 64 ビット プラットフォーム用の新しい Delphi コンパイラ。LLVM コンパイラ インフラストラクチャを基盤とし、他のすべての Delphi デスクトップやサーバー プラットフォーム(macOS、Windows、Linux)と同様、非 ARC モデルです。
  • 拡張可能な RTL サポート。コア ファイル システム アクセス、プラットフォーム インテグレーション、メモリおよびスレッド管理だけでなく、HTTP および REST クライアント ライブラリ、並列プログラム ライブラリなども含んでいます。
  • 以前は macOS 32 ビット プラットフォームで利用可能だった FireMonkey ライブラリおよびすべての FireMonkey コントロールを完全サポート。
  • データベース RTL および FireDAC クライアント アクセス ライブラリのサポート。以前は macOS 32 ビット プラットフォームで利用可能だったのと同じデータベースをサポートします。
  • macOS プラットフォームに対する FMX サポートの向上。64 ビットおよび 32 ビット両方のアプリケーションにて。
  • Delphi macOS 64 ビットの InterBase サポート。組み込み InterBase(IBLite および IBToGo)で、macOS 64 ビットが対象となります。

Windows 64 ビット用 C++17

C++ Builder 用 Windows 64 ビットに対する C++17 サポート が 10.3.2 で新たに追加されました。C++Builder および RAD Studio 10.3.2 では、Windows 64 ビット用 C++17 をサポートする、更新された Clang 拡張コンパイラが導入されています。 漸進的なコンパイラ アップグレードの一環として、最新の C++ 言語機能を使用して、より強力で簡潔なコードや、より高速なコードを提供するコンパイラの最適化、より強力なアプリケーションを構築するためのサードパーティ製 C++ ライブラリへのアクセスが可能になっています。

  • Win64(bcc64)用 C++17 Clang 拡張 C++ コンパイラおよびツールチェーン。C++17 が Win32 および Win64 の両方を対象プラットフォームとしたことを意味します。
  • 更新された Win64 用 Clang 拡張コンパイラでビルドされた C++ ランタイム ライブラリ(RTL)。Dinkumware STL の 2018 エディションを含みます。
  • さらなる C++14 に対するサポート。
  • Win32 および Win64 の両方に対する Boost ライブラリ サポート(Boost v1.68)。

C++ LSP コード支援機能の向上

  • コード補完機能の品質およびパフォーマンスの向上。10.3.2 には、C++ に対するコード補完サポートの全機能が含まれています。
  • Clang コンパイラで新しいもの: パラメータ補完、ツールチップ インサイト、定義部分への移動(〔Ctrl〕+クリック)。これは、生産性の高い編集機能セットを C++ に追加すると共に、非同期および非ブロック方式にすることで、著しくパフォーマンスも向上しました。

RAD サーバー ウィザードおよび配置の向上

  • RAD サーバー ウィザードにおける機能強化(FireDAC データベース自動マッピングと API ドキュメント)
  • RAD サーバーにおける Android Firebase プッシュ通知サポート
  • 新しい RAD サーバー管理コンソールとその設定エディタおよび統合 REST デバッガ
  • Swagger API ドキュメントの向上(カスタム API の自動ドキュメント化)および Swagger-UI に対するサポート
  • スタートアップ エラー メッセージの向上、エラー ログの内容の充実、また、デプロイ プロセスはシンプルに
  • Linux および Windows のサーバーのためのデプロイメント インストーラ(GetIt より入手可能)

Firebase Android サポートの拡張

RAD Studio 10.3.2 には、Android Firebase プッシュ通知サポートに対する次の更新と強化が含まれています:

  • 10.3.1 に対して配布された FireBase パッチは、10.3.2 製品リリースに一部分として含まれており、すべてのファイルは、Android プラットフォーム インストール ファイルの一部となっています。
  • すべての通知アイコンの向上
  • Firebase バージョンのサポート要件に一致するための、Google Play サービスおよび Map の更新。
  • Firebase は、Google クラウド メッセージ(Google によって廃止予定)に代わるものです。

Delphi Linux クライアント アプリケーションのサポート

  • FireMonkey Linux は、Linux 向け GUI アプリケーションを作成する機能を提供しており、これは、RAD Studio (Delphi エディション)の FireMonkey クロスプラットフォーム フレームワークを拡張したものです。
  • すぐ使用できるユーザー インターフェイス スタイルが複数含まれています。
  • FMX コンポーネント(グリッド、ウィジェットなど)の多くは、Linux クライアント上でもシームレスに動作します。
  • Live Bindings などやその他数多くの、RAD Studio の革新的な機能を、Linux クライアント アプリケーション内で利用することができます。
  • Enterprise および Architect エディションのユーザーは、GetIt 経由で利用可能

10.3.2 に含まれる機能強化

ランタイム ライブラリのパフォーマンス

  • FireMonkey スタイルのパフォーマンスの最適化
  • VCL DFM ファイル読み込みの最適化
  • さまざまな変換パフォーマンス

VCL の品質向上

50 を超える VCL のユーザーから報告された問題を修正することによって、VCL 品質が大きく向上しました。

  • ComboBox、MainMenu and PopupMenu、TreeView、StatusBar、PageControl、Button、DateTimePicker など多くのコンポーネントにおける改善。
  • 追加された高 DPI およびスケーリングの改良
  • フォーム、フレーム、描画およびスタイリング プリミティブにおける改良

iOS

  • 表示ステータス バーなど iOS における全画面モードの改善

C++17 品質強化

数多くのツールチェーンの分野における機能強化。

  • 数多くのシナリオにおける STL の品質向上。std::bind と __fastcall メソッド、std::function とラムダ メソッド、その他多数が入り混じる状態を含みます。
  • コンパイラの品質向上。特に、一部のコードの構成要素での安定性向上など。
  • 10.3 で導入されたコード補完は、数多くの品質向上のため大きく改訂されました。これには、大文字/小文字の区別なし、識別子の一部がすでに入力されているときの補完呼び出し、ファイル パス内の空白やその他の文字の問題、および補完リストへの新しい UI 調整などが含まれます。

IDE

  • 数多くの IDE の品質向上。特に、IDE のサイズ変更、移動におけるもの。
  • ユニット キャッシュを介した、大規模プロジェクトのためのソース コード ファイル アクセスの最適化。特に、リモート デバイスに存在する場合。この機能は [ツール|オプション...|IDE|コンパイルと実行|ユニットとディレクトリ キャッシュを有効にする] にある新しい IDE オプションで制御でき、デフォルトでは有効になっています。
  • すべてのプラットフォームを対象とした IDE での Delphi のバックグラウンド コンパイル。
  • フォームの読み込みにおけるパフォーマンス向上。
  • UI および UX の大きな品質向上。IDE のツールバー、タイトル バーおよび検索、オプション ダイアログでのスクロール、デバッグ開始時のレイアウト切り替え、フリッカー、以前はテーマなしだったものがテーマありになった要素、ガイド ツアーなど、数多くの問題が含まれています。
  • より高速になったファイル検索オペレーション。
  • オプション ダイアログでの IDE のスタイル選択ができなくなりました。カスタム VCL スタイルは、レジストリ キーにて選択することができます。

FireMonkey

  • 32 ビットおよび 64 ビットでの macOS の品質向上。
  • iOS でのプッシュ通知の向上および Android でのローカル通知。
  • Android での通知アイコンの改良。
  • Android での TEdit の改良。
  • 以前のバージョンの Android での機能向上。
  • Android および Windows での TMediaPlayer の品質。
  • macOS 64 ビット アプリケーションのアプリケーション メニューにおいて、システム メニュー項目(サービス非表示他を非表示終了など)は、自動的に追加されるようになりました。これは macOS 32 ビットと差による変更で、32 ビットではシステム メニューは開発者が追加しなければなりません。

FireDAC とデータベース

  • Microsoft SQL の向上。ストアド プロシージャの呼び出しを含む。
  • マスタ/詳細関係のクリーンアップ。
  • Oracle CHAR パラメータ。

Web クライアント

  • 証明書および認証を処理するための THTTPClient の追加ランタイム プロパティ(PreemptiveAuthentication、AutomaticDecompression、SecureFailureReasons)、および HTTP and SOAP クライアントのための新しい TCertificate プロパティ(CertName と SerialNum)。
  • JSON シリアライゼーション互換性(10.2 との DataSnap JSON 互換性を提供)。
  • REST クライアント ライブラリの品質向上。


本リリースではまた、ユーザーにより報告された約400の問題に対する品質向上も含まれています。

機能と品質改善された項目の全リストについては、こちらをクリックしてください。

メモ: 10.3 Rio - Release 2 をダウンロードおよびインストールするには、Update Subscription の有効なユーザーでなければなりません。

インストール

RAD Studio 10.3 Rio - リリース 2 は、インストーラ(機能インストーラ)や ISO(オフライン インストーラ)の形式で、登録ユーザー Web サイトから入手可能です。

このインストーラは、次の登録ユーザー ダウンロード ページから、ダウンロードすることができます:

既存のインストール設定を保存するため、10.3 Rio をインストールしたときに使用したものと同じインストーラ(オフライン インストーラまたは機能インストーラ)を使用して、10.3 Rio - リリース 2 をインストールすることをお勧めします。 使用したインストーラを判断するには、IDE が[管理プラットフォーム] オプション([ツール]メニュー下の)を確認してください。 メニュー項目が有効であれば、機能インストーラ を使用してインストールしたことを意味します。

関連項目