ELCサーバーがリッスンしているポート番号は?
概要
最近は、テレワークなどの在宅勤務の需要の増加により、社外からVPNを介して社内ネットワークへアクセス、あるいはクラウドサーバーに配置されたリソースへアクセスする需要も増加しています。
例えば、RAD Studioなどの開発ツールをネットワークライセンス(特にコンカレントライセンス)で利用する場合は、ELCサーバーへアクセスする必要があります。
ELCサーバーは、クライアントと通信するためにいくつかのポート番号を使用しているため、ネットワーク管理者は特定のポート番号に対してアクセスできるように開けておく必要があります。
このサポート情報では、ELCがリッスンしている全てのポート番号について解説いたします。
ELCサーバーが使用しているポート番号(デフォルト)
デフォルトポート番号 | 使用用途 | 説明 |
---|---|---|
5567 | クライアント/サーバー通信 | ライセンス サーバがクライアント製品と通信するために使用するポート(このポート番号は、ライセンスのホスティングで設定可 |
5580 | Webによる管理 | ライセンスとユーザー管理のためにELC Web Adminにアクセスするために必要なポート。Configuration Propertiesページのプロパティ名は、webAdminHttpPort |
20319 | リモート管理 | リモートマシンから管理ページにアクセスするときに必要なポート。Configuration Propertiesページのプロパティ名は、adminPort |
8081 | カタログのダウンロードポート | カタログの管理 |
ELCサーバーへアクセスするためには、上記に該当するポート番号が開いていることを確認してください。
なお、上記のポート番号はデフォルトの設定のため、もし既に該当するポート番号を使用している場合は、他のポート番号に変更することができます。
ELCサーバーが使用するポート番号の変更は、
- Webの管理画面でELCのConfiguration Propertiesページのプロパティを変更する
- <ELC_install>¥LicenseCenter¥conf¥elise.propertiesファイルを直接変更し、ELCを再起動する
<ELC_install>で示すパスのデフォルトは、ELC 5.34を利用の場合、C:\Program Files\Embarcadero\ELC5.34
ELCサーバーが使用するポートが開いているか確認する方法
実際にRAD Studio等の製品がインストールされているELCクライアントからELCサーバーへアクセスする前に、ELCサーバーが正しくポート番号をリッスンしているか、確認する必要があります。
指定したポート番号が開放されているか調べる手段として、pingコマンド、netstatコマンドなどいくつか方法がありますが、ここでは、Windowsで標準提供されているPowerShellからTest-NetConnectionコマンドを実行し、ポートが開いているか確認する方法を紹介いたします。
Test-NetConnectionコマンドの基本的なパラメータは以下の通りです。
Test-NetConnection -ComputerName[ターゲット] -Port [ポート番号]
ここでの例として、ELCのWeb管理目的で使用されているポート番号: 5580が開いているか確認する手順を説明いたします。
- Windowsのスタートメニューから”Windows PowerShell”を選択
- PowerShellの画面で、Test-NetConnection -ComputerName <ホスト名あるいはIPアドレス> -Port 5580 と入力する
- 以下はその例です。
- サムネイルの作成エラー: ファイルがありません
コマンドを実行した結果の「TcpTestSucceeded」の値が「True」の場合は、指定したポートが開いており、疎通できています。
Falseの場合は、一度ネットワーク管理者に開いているポート番号を確認ください。
ELCの起動に関するトラブルシューティング
ELCの起動に関して問題が発生している場合は、以下の情報を参考ください。
また上記に該当する情報がなく、発生しているエラーの原因がわからない場合は、こちらのフォームからエンバカデロへお問い合わせください。
その際、より詳しい原因を調査するために、以下の情報を必ずご提供ください。
- <ELC_install>¥LicenseCenter¥logsフォルダ以下の全てのファイル
logsフォルダには、ELCのサーバーログやエラー情報が記録されています。詳しくはこちらをご覧ください。